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猫の食道炎は、食べ物の通り道である食道で炎症が起こった状態をいい、食べ物を飲み込むことが難しくなり、炎症が粘膜を越えて粘膜下組織や筋層にまで波及すると線維化が進行して食道が狭くなります。

食道炎は、食べる事が難しくなるので放置すると当然命に関わってしまう病気です。
今回は、猫の食道炎について紹介していきたいと思います。

猫の食道炎の原因


食道炎の原因としては、有毒物質の摂取や吸引、異物の誤飲、咽頭炎や喉頭炎の波及、胃酸の逆流、感染症、医原性があります。

有毒物質としては、チョコレートやココア、ぶどうやレーズン、キシリトール、タマネギや長ネギ、人間のサプリメント、エビやカニ、人間用の薬剤、犬のノミダニの駆虫薬、ニコチン、不凍液や殺鼠剤などがあります。
これらの有毒物質の中には、人間にとっては嗜好品となっているものもあり、普段の生活の中で不通にあるものもあります。ただ、それを猫が食べると大変なことになるものがあります。

感染症としては、猫カリシウイルス、ピシウム、カンジダなどに感染する事で症状の1つとして食道炎を引き起こす事があります。
また、獣医療の一環として施された麻酔、食道や胸部の手術、チューブの挿入など薬剤投与の結果として食道炎が引き起こされる事もあります。

特に猫は犬よりも食道の動きが悪く、犬の食道は1秒間に75~100cmの速さで動けるのに対し、猫は同じ時間で1~2cmしか動くことができないといわれています。
このために、薬剤投与を施した場合に薬剤が食道に残ったままになっていたりした結果、アルカリ性が強い薬剤の場合には長時間食道に残っていると食道炎を引き起こす場合があります。

猫の食道炎の症状


食道炎の症状としては、食道がある首を触る事を嫌がったり、食道で炎症が起こっているので食べた物を胃まで送る事ができるに吐き出したり、ゆっくりとしか食べる事ができなくなったり、疼痛の為に飲み込むたびに大声で鳴いたりするようになります。
また、涎を流すようにもなります。

これらの症状を放置すると、食欲が低下するだけでなく、水を飲む事すらしなくなるので体重減少や脱水を引き起こして、次第に衰弱していきます。

食べた物を吐出した際に間違って気道に吸い込んでしまう誤嚥性肺炎を引き起こし、発熱や発咳、呼吸困難を引き起こす事があります。
また、長期化すると食道狭窄や巨大食道症を併発する事があります。

猫の巨大食道症

巨大食道症は、食道の一部が異常に広がった状態となり、そこに食べ物や液体が溜まってしまいます。
発症すると食べ物が送れない状態に陥り、食べても未消化のまま吐き出すようになります。

吐出や嘔吐が続くと、食べ物を十分に摂取できないことになるため、子猫では発育不良が目立つようになります。また、成猫でも体重減少と衰弱を起こします。

猫の食道炎の治療


軽症の場合は、抗生物質や抗炎症薬の投薬治療が施され、経過観察が施されます。また、食道炎の影響で固形食を飲み込むことができなくなっている場合には、流動食を無理矢理でも飲ませたり、それができない場合には皮下や静脈から輸液が施されます。

慢性的な炎症によって食道が狭くなる食道狭窄を引き起こしている場合には、獣医療器具の1つであるバルーンと呼ばれる獣医療器具で食道に挿入して強引に食道を拡張したり、狭窄部位を外科的に切除する外科手術が施されます。

他の病気が原因となっている場合にはその治療も食道炎の治療と並行して施されます。

猫の食道炎の予防


食道炎の予防としては、有毒物質の摂取や吸引、異物の誤飲をしないようにそういったものを猫の飼育環境に置かないようにしましょう。また、人にとっては問題ないものでも猫が食べる事で毒になってしまうものがあるので、何が有毒物質となるのかを把握しておくようにする事も大切です。

有毒物質を摂取したり、吸引した場合や異物を誤飲したことがはっきりとしている場合にはすぐに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
また、動物病院へ連れて行く際には何を摂取したり、吸引したのかをメモしておくと診断の手助けとなります。

はっきりとわからない場合でもいつもと違う様子が認められた場合にも動物病院での診察を受けるようにしましょう。

まとめ

1. 原因は、有毒物質の摂取や吸引、異物の誤飲、咽頭炎や喉頭炎の波及、胃酸の逆流、感染症、医原性があります。

2. 症状は、食道がある首を触る事を嫌がったり、食道で炎症が起こっているので食べた物を胃まで送る事ができるに吐き出したり、ゆっくりとしか食べる事ができなくなったり、疼痛の為に飲み込むたびに大声で鳴いたりするようになります。

3. 巨大食道症は、食道の一部が異常に広がった状態となり、そこに食べ物や液体が溜まってしまいます。

4. 治療は、軽症の場合は、抗生物質や抗炎症薬の投薬治療が施され、経過観察が施されます。また、食道炎の影響で固形食を飲み込むことができなくなっている場合には、流動食を無理矢理でも飲ませたり、それができない場合には皮下や静脈から輸液が施されます。

5. 予防は、有毒物質や飲み込みそうなものを猫の飼育環境に置かないようにします。

猫の食道炎は、猫にとって有毒物質の摂取や吸引、異物の誤飲などが原因で起こります。また、咽頭炎や喉頭炎、猫カリシウイルスなどの感染症が原因となる場合もあります。

猫の食餌の様子がいつもと違う場合や食べない場合には食道炎が疑われるので、動物病院で診察を受けるようにしましょう。

食道炎は、最終的には食べられなくなってしまう為に脱水や衰弱を起こし、命に関わる事もあるので食餌の様子をはじめ常に猫の様子を観察して、異常がないかをチェックする事が大切です。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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