かつて「子どもの幸せは親がレールを引いてあげること」と信じてガチガチの教育ママをやっていた私。
そんな私が目からウロコを落としたキッズコーチング®による子どもとの関わり方は、今では子育てだけではなく、教室運営の指針にもなっています。
子どもって自ら学ぶ力があるんですね。それをどう引き出すかについて書いてみました。
ワクワク!やってみたい!楽しそう!と感じることの重要性
子どもは、基礎力さえつければ、早期教育でなくても何を学んでも能力を発揮します。今や習い事の選択肢はたくさんあって、生まれてまもない時期から慌ててしまう教育熱心なお母さま方にとっては意外かもしれません。
子どもの可能性を一番引き出す土台となるのは「楽しそう!自分でやってみたい!」という好奇心なんです。
実はそういう私自身も、かつてはがっちりとレールを敷き、良いとされる習い事を隈なく体験させ、子どもを隙なく育てたいという教育熱心ママだったのです。でもキッズコーチング®を学んで、目からウロコ!自分の子どもへの接し方を180度変えるきっかけとなりました。
子どもを伸ばす一番の秘訣は、まさに、自分の中から湧き出る主体的な興味の芽。ワクワクする純粋な気持ち。
そんなシンプルなことを、わが子からはもちろん、毎回のレッスンでたくさんの生徒さまたちから教わっています。
子どもの心の育ち:理想のサイクル
なぜなら、自分から自発的に興味を持ったことに対しては、どの子も目を見張るほどの集中力を持って熱中し、意欲的に取り組むから。そしてそこからおのずと主体的に探求し、発見し、学ぶという理想的なサイクルに入っていけるからです。
教室でも、この「好奇心」の種を毎回たくさん撒くことを特に心がけています。
事例:リトミックレッスンにて(1歳クラス)
例えば、上の写真は1歳さんクラスでの風景。
長いトンネルをハイハイでくぐり抜けて、出てきたら先生のところまで来て「パン!」とタンバリンを鳴らして教える、という活動をしているところです。
リトミックでは音楽を聴いてその強弱、高低を打ち分けたり、ビート(拍)やリズム、ゆくゆくは拍子といった複雑なものまで、様々な要素を打って表現できるようになることを目指します。その最初の出発点はやはり「楽器を鳴らすって楽しい!」と子どもたちが実体験で感じること。
まずはタンバリンをあちこち触ったりひっくり返して観察してから、こんな風に音を鳴らすことをみんなでゲーム感覚で楽しみます。そんなときの子どもたちの輝くばかりの笑顔ったらありません。「タンバリンの音を鳴らす」ことに全身で集中し、楽しみ、夢中です。
その体験をたくさん繰り返しているうちに、自分の鳴らし方によって、毎回タンバリンの音が大きかったり小さかったりすることに本人が気づきます。
そうなったらしめたもの。
ピアノがドーン!と雷のように荒々しく鳴ったときの音、小さな優しい鳥のさえずりのような音。それらを敏感に聴き分け、強弱を模倣して鳴らし分けるという活動に、子ども自身が意欲的、主体的に熱中していきます。
自分の好奇心をひたすら満足させるという実体験を基にして、音を聴く集中力、それに呼応して自分自身のからだをコントロールし表現する力が育っていくのです。
「楽しい」が学びの原点
つまり、「楽しい、やってみたい」という好奇心は学びの原点。本人の能力、成長をぐんと押し上げる強力なエンジンなのです。
だからこそ、周りの大人は方法を最初から教え込むのではなく、まずは是非、日常の中で子ども本人がワクワクする種まきを心がけてみてくださいね。
「楽しい!」を盛り上げることが、遠回りのように見えて一番の近道なのですから。
- 「これ何?」「楽しい!」という好奇心を育てる
- 実体験を通して、やり方を発見したり、細かな違いに気づく
- 気が済むまで体験することで集中力が伸びる