うちの子二重人格かしら?家ではわがまま放題で口が悪いので保育園での様子が気になりますと、相談されることがよくあります。どうして家でわがままになるのでしょうか?私が出会ったお子さんを参考に、理由を紐解いてみます。
園ではみんなのお手本でも、家での態度は違うことがある
私が担当していたお子さんは、先生の真似をするのが上手で、お話もよく聞いてすぐに理解できる女の子でした。
先生が給食の支度を始めると、言われなくてもすぐに手を洗いに行きエプロンをつけてきちんと座って待っています。園生活では、ほとんど手のかからないお子さんでした。
しかし、ある日お母さんから「娘が家でわがまま放題で口が悪いので保育園での様子が気になります」とお聞きして驚いたことがありました。
手がかからないのは持って生まれた気質が大きく影響している
赤ちゃんの頃から生活リズムが一定で規則正しい生活ができる子がいます。このタイプの子は観察力も一緒に持ち合わせており、大人の真似がとっても上手です。
園では何でもこなせる優等生タイプ。でも実は、このタイプのお子さんをもつお母さんから「うちではわがまま放題で困る」と相談される事が最も多いんです。
いったいなぜ、園では手がかからないタイプのお子さんが、おうちでわがまま放題になってしまうのでしょうか。
家の中でのわがまま放題は園で頑張ったストレスの現れ
大人も外では“ちゃんとしなくちゃ”と頑張って、家に帰ったら足を投げ出したり寝転んだりして素の自分を出していませんか?
子どもも大人と同じで園や学校で社会生活をしています。
特にしっかりしていて優等生タイプのお子さんは、先生のお話をよく聞いて、みんなのお手本となってテキバキ動きます。できてしまうわけではなく、とっても頑張っているんですね。
家の中でわがまま放題気持ちをぶつけるのは、外で頑張っているストレスの現れです。
突き放さず頑張っている姿を認めてあげよう
家に帰ってお母さんと触れうとホッとして緊張がとけ、結果甘えが出て感情をぶつけてしまいます。
「園でできることは家でもできるでしょ!」と突き放さず「今日も1日頑張ったんだね」と受け止めてあげてください。
お母さんが分かってくれていると感じると子どもは安心します。そうすることで気持ちが落ち着き、家での不要なわがままや癇癪も減っていきます。小さな心の頑張りを、ぜひ認めてあげてください。
頑張っている姿を認めてあげる事で自己肯定感もグッと上がっていきます。
園でのを聞くとますます「ちゃんとできるはず!」と思うかも知れません。でも子どもはすでに十分頑張っています。子どもにとって園生活は社会的振る舞いをする場所。お家では十分にリラックスさせてあげてくださいね。