“やりなさい”では動かない。子どもが自発的に“もっと”と思うことが成長の必須条件
子どもの習い事に対して「真面目に練習しなさい!」と言ったことはありますか?
子どもは宿題や練習などをするときに、いきなり集中するわけではありません。自分の中に小さな「できた」「もっとうまくなりたい」を繰り返しています。
それは周りから「しなさい」と言われてやらされるものではありません。やらないときは“やらされている”“方法が分からない、合ってない”ということが考えられます。
集中できるかどうかは、親の躾よりも生まれ持った特徴だと理解しよう
子どもには生まれ持った行動の特徴があります。
子どもによって気が散りやすかったり、コツコツと続けられたりするのがその特徴の一つです。気が散りやすい子は、長く座っていることが苦手です。
まずは椅子に5分座っていただけでも大成功。できた瞬間にすかさず「5分座れたね!」と声をかけましょう。
この時間を少しずつ伸ばしていくために声を掛けましょう。いかに“練習って楽しい”“できた!”と思わせるかがお母さんの腕の見せどころです。
指摘するのは簡単。できていることを探してしっかり認める声かけをしよう
私の4歳の娘の話です。ピアノの先生から宿題を出されると、真面目に取り組もうとします。でも娘は気が散りやすいのです。
私はそれを分かっているので、注意したい気持ちをグッと押さえて最初は座れたことを認めました。それから少しでも弾けるようになったところを見つけたらすぐに「できたね」と声をかけています。
失敗が苦手な娘は間違えるとすぐに練習をやめてしまいますが、数分後には戻ってまた弾いています。そこでまた「がんばってるね」と声をかけます。ピアノを始めたばかりなので、まずは“楽しい!”という気持ちに寄り添っています。
大人の考える“はじめの一歩”は子どもには大きすぎる。最初は座ることから始めよう
私たち大人は“黙って長く集中することが良い事”と思ってはいませんか?
長く座ることが目的であればそれが良い事なのですが、本来の目的は “ピアノが弾けるようになる” “宿題を終わらせる”など別にあるはず。
まずはその子にあったスタイルを探しましょう。気が散る子は最初5分でも、もっと短い1分の練習を何回もすることからでもいいのです。
“できた”と思うと徐々に集中する時間は長くなります。座れたこともひとつの“できた”です。ぜひ「座れたね!」と声をかけるところから始めましょう。