大勢で遊ぶ事より楽しさを感じる独自スタイルを見つけてみよう
園内には集団に入らずじっと様子をみている子が必ずいます。
お母さんや新人の先生は心配して「一緒に遊ぼうって言ってあげようか?」と声をかけますが、なかなか輪に入ろうとしません。
そんなときは、“友だちと遊ぶことが楽しいこと”という固定概念を外して、じっくり観察してみましょう。お友だちの様子を観ているだけで楽しい、自分のペースで輪の中に入ろうとしているなど、独自のスタイルが見つかるでしょう。
観察力に優れているので独自のペースに時間をかけてあげよう
みんなの輪に入らずに様子を見ているお子さんは、この場所は安全かな?この人は信頼できる人かな?と見極めています。
輪の中の入るか?入らないか?も見極めているので、大人が無理に手を引いて誘ったり理由を聞いたりなど、先走って世話を焼かないのも大事です。
ゆっくりと時間をかければ、もともと持っている観察する力を生かして、必ず自分のペースで集団に入れます。
できないことに目を向けず一人でも楽しめる遊びを優先させてみよう
私の園の3歳児クラスの様子をご紹介しましょう。
お友だちグループの様子をいつも観察してるゆうちゃんがいます。いったいゆうちゃんは何が楽しいのかな?と観察してみると、一人で遊べるパズルや鉄棒などのときに、一人で黙々と夢中で遊んでいることに気がつきました。
そこで集団に入れないことばかりに目を向けるのをやめ、一人でも楽しめる遊びを優先させてみました。すると逆に、楽しんでいるゆうちゃんの周りにお友だちが集まってくるようになったのです。
楽しみ方を覚えたら優しさも育ちお友だちが増えていく
ゆうちゃんのように観察してから輪の中に入るお子さんは、一人で遊べる楽しみ方をたくさん知っています。周囲を観察しながら人の気持ちも理解できる優しいお子さんです。
大勢の中で遊びことだけが楽しいことではないので、しっかりお子さんのペースを理解してあげると、たくさん楽しみ方を覚えてくれます。少しずつ優しさを発揮しながらお友だちが増えることでしょう。