大きくなって困るのは子ども自身。小さなうちから自主性を
“自主性”のある子になってほしいと思うお母さんは多いことと思います。自主性は社会に出てからも必要な力です。この力がないと、苦労する場面が多くあるでしょう。
自主性を身に付けるには経験を重ねることが必要です。指示するだけで身につくものではありません。現在、教育現場では子どもの自主性を育てる指導が行われています。
ところが実際には “何をしていいか分からない”という子どもも多く、子どもたちは学校や園生活でどうしていいか聞くこともできず困っているのが実情です。
やってみせて、一緒にやって、覚えた選択肢の中から子どもが自分で選ぶ
自主性とは“自分で考え行動する”ことです。そのためには今、自分が置かれている状況を把握したり必要なことを判断したりする力が必要になります。
ですので、まずはお母さんがお手本を見せましょう。のどが渇いたら水を飲む。その時にどんな言葉で伝えるのか。それを子どもに見せたり一緒にしたりして教えます。
それから、子どもが「のどが渇いた」と行ってきたら「のどが渇いたんだね。どうしたい?」と質問して思い出させて子どもの判断力や行動力を養いましょう。
“のどが渇けば水を飲む。そのために先生に「水を飲みたいです」と言う”という行動が取れるようになっていきます。
指示を待っている子には状況を教えることから始めよう。声をかけるだけでOK
習い事や学校、幼稚園で見学していると子どもの中に率先して動く子がいます。このような子は状況から必要なことを自分なりに判断しています。
ところが一定数の子は何も気付かないまま動けません。先生やお母さんから「お茶を飲みなさい」など指示されるのを待っています。これは引っ込み思案とは違います。
普段からお母さんが「今はなんの時間?」と意識を向けるように声かけをするだけでも子どもはずいぶん変わるでしょう。
自主性は経験することで育つ。“できた”を繰り返しながらお家で育もう
子どもははじめからみんなが自主性を持っているわけではありません。また、いきなり“自分で考えて行動しなさい”と言われても思いつきせん。
一日中子どもに指示をしていませんか?日々の暮らしの中で自主性を育てるチャンスはたくさんあります。
子どもの行動がお母さんの理想と完全に一致することはありません。
子どもの自主性を育て、子どもが社会で生きやすくするために、まずは指示をやめ「どう思う?」と尋ね「そう思ったんだね、ありがとう」と受け止め、行動を見守ることから始めませんか?