言葉では説明しにくい力加減、思い切ってやり過ぎてみよう

ゆみ/ライター

日本語が通じない国で暮らしている間に、言語だけに頼らずに他の方法で伝えるスキルが身についたようです。身振り手振りはもちろん、実物を見せる、絵を描くなど方法は様々。このスキル、子育てにも使えました。

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言葉でうまく説明できないときは“見える化“してみよう

お箸の持ち方、歯の磨き方、縄跳びの飛び方など、日常の中で大人が子どもに教えることって本当に多種多様です。時には大人にとっては当たり前すぎて何から教えたら良いか分からないようなこともあります。

例えば熱い食べものを冷ますときのフゥフゥの強さ。

うちの3歳の息子は、肺活量の検査のように毎回全力で吹いてしまいます。
「そーっと吹いてね」「優しく吹いてね」と言ってみるものの、加減がいまいちわからない様子。

言葉で伝えるのが難しいときは、実際に目で見えるようにするのが一番です。吐く息の強さを見えるようにしようと、青のりがたくさん乗ったお好み焼きをふぅーっとしてみました。

“ちょうどいい”の説明は難しい。思い切ってやり過ぎてみよう!

ある日の昼食はお父さん特製のお好み焼きでした。青のりもたっぷり乗っています。

口に入れる前にふぅふぅしようとする息子。いつものように全力で息を吸い「ふぅーーー」とした瞬間、真っ白なテーブルに青のりが飛び散りました。息子は少しびっくりした様子で、飛び散った青のりを見つめます。

「青のり飛んで行っちゃったね」と言うと、今度は優しく、青のりが飛んでいかない程度の力加減でふぅふぅできました。

青のりが乗ったお好み焼きを吹くことで、ご飯をふぅふぅしていたときには分からなかった力加減が目に見えて分かったのです。それ以降は以前のような全力でのふぅふぅはみられなくなりました。

「ダメ!」ママの頭に浮かんだ失敗イメージ、子どもと共有できている

大人にとって「ちょっと考えたらわかるでしょ」と言いたくなるようなことも、2、3歳の子どもにとってはまだ難しいことがほとんどです。

この時期は失敗も含めいろんな経験を積むことによって、物事の性質を理解しようとしているところです。水が溢れることも、高いところから落ちたら痛いことも、失敗を経験することによって初めてわかります。

子どもに「ダメ!」と言って行動を止めることが多いなと感じたときは、一度思い切ってやらせてみるのも理解を早める一つの方法なのです。

その際には、安全への配慮はもちろんですが、お母さんの後片付けがしんどくならないための準備もお忘れなく。

百聞は一見にしかず。遠回りに見えても長い目で見れば最短ルートになる

人に聞いてやり方を学ぶ女の子とは違って、特に男の子は自分で手足を動かして自ら発見して初めて理解します。お母さんにとっては無駄な時間に思えたり、後片付けの労力にしんどさを感じるかもしれません。

4歳ごろには“予測脳”と言って、この先起こることを想像する力が発達します。その力を発揮するためには、この時期にたくさん失敗した経験が必要です

先回りしてあれこれ話して聞かせるよりも、実際に体験させてみましょう。「ぼくが運ぶ!」と言ってきたら、10キロのお米にだって挑戦です。

ゆみ/ライター

ハンガリーで折り紙教室をしたとき、「破れやすいので気をつけて」と言いたいけど言葉がわからない!そんな時も、あえて破れるまで引っ張り、残念そうな顔を見せることで、「ここは破れやすいんだ」と伝えることができました。

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この記事を書いた人

わたなべ ゆみのアバター わたなべ ゆみ ままとこネットライター/キッズコーチング®エキスパート

ヨーロッパ在住8年目の駐在妻。
日本人がいない街で初めての妊娠、出産、子育てを経験し“ママがおしゃべりできる場所”の必要性を実感。海外で頑張る駐在ママの笑顔を支えるべく、オンラインでの子育て相談を始める。波乱万丈な人生経験とキッズコーチング の論理的な知識で『安心』と『癒し』を提供。

趣味はハンガリー刺繍とビーズ工芸。KinKi Kidsのファン歴25年。

6歳と2歳の子どもをホームスクーリング中。

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