お父さんは靴下を脱ぎっぱなし。お母さんは電気をつけっぱなし。そんな夫婦の間に生まれたのは、なんでも真っ直ぐ並べたい、とっても几帳面な男の子でした。そんな我が家のお話です。
おっとりさんもヤンチャくんも誰もが一度はハマる“並べる”ことの意味
身体中どろんこになって遊ぶ子もいれば、小さな汚れでも嫌がってすぐに綺麗にしたがる子もいるように、子ども時代から個性はあります。
しかしどんな性格の子でも、いっとき、とても几帳面に見える時期があります。それが2歳ごろです。
ちょうど歩いたり走ったりが上手になると同時に、指先も器用に使えるようになってくる頃に多くの子が熱中するのが“並べること”です。おもちゃやぬいぐるみを黙々と並べ出したら、集中力が伸びているサインです。
大人から見たら意味がないように見えるかもしれない順番でも、その子なりのルールに沿ってならべています。そんなときは声をかけずに見守りましょう。
順番にこだわり出したら記憶の回路が育った証拠。成長を喜ぼう
2歳は秩序期と呼ばれ、一見几帳面に見えるような行動を取ることがあります。
引き出しをきっちり閉める。座る順番にこだわる。おもちゃを一列に並べるなどです。
1歳までで立つ、歩く、走ると体の機能を発達させてきた時期を過ぎて、2歳ごろは知能の発達が目覚ましい時期です。何かにこだわるのは「前はこうだった」という記憶が残るようになったためです。何かを並べるのは、論理的思考の始まりとも言えます。
ここで達成感を得るまで思うままやり切る経験が、やる気に繋がります。
黙々と何かを並べ始めたら、集中することの快感を実感するチャンス。
上の写真はうちの息子が2歳の頃。オンラインスーパーで購入した食材や日用品が届いたときの様子です。
大人の足で5歩くらいの玄関からキッチンまでの距離ですが、息子に運ぶのを手伝ってもらっていました。
私は届いたものの確認作業に集中していて、ふと顔をあげるとこの状況。私の足元まで列が続いていました。飲み物、食べ物、ぬいぐるみ、洗剤・・・なんの法則もなさそうに見えます。しかし息子なりにこだわりがあるらしく、向きを変えたり順番を入れ替えたりしながら黙々と並べていました。
主婦としてはさっさと片付けてしまいたい衝動に駆られるのですが、そこはグッと我慢です。その我慢の先には「できたで、みて!」と達成感に溢れたかわいい笑顔が待っていました。
トンビが鷹を産んじゃった?ズボラママでも悪影響はありません
「ママはこっちに座って」「靴下は赤じゃなきゃいや」いろんなこだわりが強くなる2歳ごろはイヤイヤ期真っ只中です。思い通りにいかないと大泣きされてしまいお疲れのママも多いと思います。
しかし、記憶する力が発達した証拠だと知るだけで、ママのストレスが和らぐのではないでしょうか。
この時期特有のこだわりは、成長とともに減っていくことも多いです。
「神経質な子になる?」
「私はこんなにズボラなのに?」
いいえ、心配は無用です。好きなだけやらせて「できたね!」と達成感を一緒に分かち合いましょう。