子どもの自信に必要なのは認めること。過度な褒め言葉は必要ない
子育てをする中で我が子の成長を目の当たりにしたら、たくさん褒めてあげたくなります。「すごいね」「えらいね」「一番良かったよ」などと大喜びで伝えることもあるでしょう。
子どもはこのように言われるとその場では喜び、もっと頑張ろうと思うでしょう。
しかし、この褒め言葉には注意点があります。子どもが周りの子と自分を比べるようになったり、人からどう見えているかを気にしたりすることがあるのです。
子どもを褒めるときには、ぜひ結果よりも過程を認める言葉をかけましょう。
評価され続けると苦しくなる。必要なのは自分の成長を認めること
子どもはたくさんの経験を重ねて自立していきます。その過程にはチャレンジや努力、忍耐などたくさんの経験が待ち受けています。
このときに「すごい・えらい」など、他者からの評価を受けて成長すると「すごいと言ってもらえる自分でなければならない」と思うようになります。
これらは他者評価であり、人から見た自分がどうかを気にするようになるのです。結果的に自分が納得するよりも「先生はえらいと言ってくれるかな?」「上司は結果を認めてくれるかな」という事を基準に行動するようになります。
最終的な判断を他者の価値観に委ねることは生きづらくなるもの。正しい自己評価は“自分で自分の成長を認めること”なのです。
子どもに自信をつけるのは評価ではなく自分の成長に気づくこと
年中の娘は元々「すごい」「えらい」が大好きです。幼稚園でも頑張って先生に「すごい?」と聞いているのを見かけます。
そんな娘がピアノを習い始めました。始めは先生がたくさん「すごいすごい」と褒めてくれるので、毎週ルンルンで出かけていました。
しかし、課題が難しくなってくると間違えることもあり、自信がなくなってきた娘は「すごい?」と聞かなくなりました。不安そうにレッスンに行くことも多いです。
私は「できていることもあるんだよ」と本人に知っていてほしいと思いました。そこで「〇〇ができてたね」「がんばってたよ」と毎回声をかけるようにしています。
私の言葉を受けて少し自分を認められるようになったのか、娘は自分で「今日は〇〇を頑張るね」「今日はこれができてた?」などと言うようになりました。少しずつですが変化を感じています。
ポイントは「できたね」「がんばってるね」と事実だけを伝える
私たち大人も「すごいね!」「えらいね!」と評価する褒め言葉を言ってもらえるとその瞬間はうれしいものです。しかし評価は受け続けないと辛くなります。
子どもも同じです。
普段から『すごいね!」「偉いね!」「〇〇ちゃんのほうがすごかったね」などと声をかけがちだなと思ったら、ぜひ言い換えてみましょう。
「〇〇ができているよ」「〇〇を頑張ったね」と人と比べず、本人の成長を具体的に認める声かけをしましょう。ポイントは事実だけを伝えることです。
子どもが自分で自分の成長に気がつくような声掛けをして、自信の種をプレゼントしましょう。