ママの「やっちゃった!」体験こそ子どもにシェアしよう
「仕事でこんなにすごい成果を出せた!」
「手料理をごちそうしたママ友に、お料理上手だねって褒められた!」
「資格試験に合格した!」
自分自身の成功談は、ママも嬉しくてすぐに子どもに話したくなりますね。大好きなママのお手柄話は子どもにとっても誇らしいことでしょう。大人の成功体験をシェアしてあげることで、子どもは“努力は報われる”ことを知ることができます。
ですが今回ぜひ私がおススメしたいのは、ママの失敗談も子どもにどんどん話して聞かせること。意外かもしれませんが、そんな習慣が逞しい子どもを育てます。
失敗は挽回できるもの。問題解決能力を発揮するチャンスと捉える視点
子育てのご相談でよくお受けするお悩みがあります。
それは“なんでもそつなくこなす優等生タイプの子であればあるほど、失敗を怖がって行動に踏み出せない”というパターン。「勇気を出してドンといきなさい!」とつい言いたくなる、歯がゆいママの心の内を耳にすることも少なくありません。
失敗は恐れるものではなく、万一発生したら何とかリベンジすればいいもの。都度臨機応変に対応しているうちに思いもしなかった糸口が見つかることもあります。
まさに失敗は成功のもと。むしろ興味深い結果に繋がるケースだって多いものです。
それを実感させるのに、ママの失敗談ほどリアルなものはありません。
大人でも失敗することはあって、大切なのはそれをどうリベンジするかという視点です。落ち込みながらもなんとか態勢を立て直すママの生きざまが、失敗は挽回できるものであることを子どもに教える素材となります。
どうにかして乗りこえる問題解決能力を発揮するチャンスであることを、ママ自身がリアルに見せてあげられるのです。
ボロボロに崩れたハンバーグに嘆かない!全く別のものに変身させればいい
これはつい先週、私が夕食の準備をしていたときのことです。
夫のリクエストで作っていたハンバーグが、いざフライパンの蓋を開けてみたらボロボロに崩れているではありませんか。お誕生日の夕食はこれがいいと前の週から夫が楽しみにしていたメニューです。
よりによって夫の誕生日の晩御飯。
なんで今日なのよー!自分の失態に自分でツッコミました。
「やっちゃった…」思わず低い声で呻き呆然としている私の周りに息子たちが寄ってきました。
状況を察した彼らに「卵入れるの忘れちゃった!つなぎがなくて崩れちゃったよ…」と正直に打ち明けました。
「今から作り直すと遅くなっちゃうから、近所のお肉屋さんで売っているのを買ってこようかな。それとも、そぼろご飯にしちゃおうか…崩れちゃったのはもうくっつかないしねぇ」と頭を抱えました。
すると長男が「そのままシチューにするっていうのはどう?」と一言。まさに名案です!
満場一致でその案を採用。
煮込む野菜を一緒に切るお手伝いをしてくれた息子たちのお陰で、その日のメニューはハンバーグと同じ味のデミグラスソース風味シチューになりました。
ハンバーグよりちょっと小ぶりで形も整ってはいないけれど、ごゴロゴロした肉団子シチューでお誕生日のお祝い!夫を始め家族みんなが幸せに過ごせた夜でした。
助け船を出してくれた息子たちにはもちろん、
理解のある優しい夫に救われました…
(言うまでもなく、私からの夫への有無を言わせない無言の圧力も功を奏しましたよ)
ちょっと抜けているくらいのママでいるのが逞しい子を育てる秘訣
きちんと子どもを育てなきゃ、ちゃんとしたところを見せなきゃ、ともし思い込んでいるママがいたらどうぞ安心してください。ちょっと抜けているくらいがちょうどいい。失敗はこの世の終わりではなく、大抵はどうにか解決できるものであることを子どもに教えてあげられます。
失敗を笑いとばせるくらいのママの大らかさが、失敗を恐れないチャレンジ精神旺盛な子どもを育てます。包み隠さず失敗談を子どもに話してあげて下さいね。なんとかママを助けてあげようとする貢献心も育って一石二鳥ですよ。
ママが危なっかしいと、子どもたちのほうがしっかりするんだよ。ママには内緒ね♪