子どもが目指す目標が高いときには、少しずつできることを増やしていくことがおすすめです。小さな経験を積み重ねていくうちに、いつの間にか大きな目標でもクリアできます。
小さな挑戦をひとつひとつ丁寧に集めていくことが大きな結果となる
子どもが何かやりたいとチャレンジしているとき、達成できるように応援したいと思うお母さんは多いでしょう。
でも実際は、なかなかうまくできない我が子に
「もっとこうしなさい」
「何回同じ失敗をするの」
と口を出したり、あげくの果てには
「もっと頑張れ」
「根性が足りない」
など、精神論を唱えたりしてしまう方も多いのではと思います。
新しいチャレンジは誰でも、少し怖いという気持ちがあるものです。そのために一歩を踏み出せなくなる場合があります。
また何度やってもうまくいかないときは、たいてい目指すゴールが遠過ぎてやり方がわからないという状態にあるもの。
そんなときにおすすめな方法があります。到達したい大きなゴールまでの行程を細かく区切り、小さなゴールをたくさん作るのです。
ボルダリングでもいきなり頂点を目指すと高くて怖くなりますが、まず手が届くところを掴み一つ登ってみることはできそうです。
次はまた一つ上へ登ってみる。その繰り返しをしていくといずれ頂点に到達します。
このようにまずはできそうな小さなゴールをクリアしていく“スモールステップ”といいます。
大きな目標は無謀に感じる。小さなことならチャレンジできる
目標が高いと全体を見て不安を感じるものです。
子どもがチャレンジしたい気持ちを応援するためにゴールまでの道のりを細分化し、手軽なものから順に伝えましょう。
そして実際に子どもがチャレンジした際は、ほんの些細な前進でも「できたね」と伝えましょう。
できた、とお母さんの言葉で確認することで子どもは少しずつ自信をつけていきます。「やってみたい」「がんばろう」という気持ちも湧いてくるのです。
片付け、習い事、料理、運動など、様々なもので実践できるスモールステップは、子どもの目標を効果的に応援することができます。
言葉の掛け方で子どものやる気は変わる。小さな提案がカギ
我が家の娘の話です。
6歳の娘は先日ボルダリングに初挑戦しました。東京オリンピックなどテレビで見たことがあり興味を持っていたので挑戦したのですが、いざ壁の下に立つととても高くて怖くなってしまいました。
今までは幼稚園の壁に簡易的なボルダリングのような遊具はできていたのですが、高さの違いが大きかったようです。
恐怖心からなかなか最初の一掴みが出ない娘に
「登れそうなところを一つ探してみよう」
と声を掛けてきました。すると娘は周りを見渡し、自分なりに良さそうなスタート位置を見つけることができました。
「次は一つだけ登ってみよう」と伝えると成功。「一つ登れたね」とできたことを認めると娘が自発的に次の所へ挑戦し始めました。
途中何度も落ちてしまいますが、「ここまではできたね。次はどこを掴んだらいいかな?」と問いかけることで子ども自身が考えたり、こちらから提案することができたりしました。
小さなステップで一歩踏み出すことが目標達成への確実な道
ボルダリングで手をかけられそうなところを見つけるだけでも一つの経験です。大人が当たり前にやっていることが、子どもにとっては発見の連続なのです。
この小さな経験と発見の繰り返しこそが、大きな目標達成のための更なるやる気や根気につながっていきます。
小さなステップアップで経験と自信をつけていけるよう、細かいこともひとつひとつ「できたね」と認めていきましょう。