9年間住んだハンガリーを離れて、日本へ帰国することになりました。6歳の娘と3歳の息子は、初めての日本での暮らしにワクワクしています。その前に立ちはだかる“引越し”という大仕事。どうやって乗り越えたか、我が家のアイデアをシェアします。
小さい子どもがいる家庭の引越しは大変なもの。楽しむ方法を見つけよう!
子育て世代は、家族構成が変わったり、子どもの教育環境を意識し始めたりして、引越しをされる方も多いです。移動の距離に関係なく、引越しというのは骨の折れる作業です。小さな子どもがいればなおのこと。
事前の準備はもちろん、引越し業者さんがきてまさに荷物を運び出すというときに子どもの預け先がないと、両親のどちらかがつきっきりで子どもを見なければいけないので効率も悪いです。
我が家も6歳と3歳の子どもが家にいる状態で引越し業者さんを迎えました。大きな荷物も移動する危険もあるし、何より親は忙しい!そんなとき救世主になったのが“段ボール”でした。
「××しないで」を「〇〇しよう!」で楽しいことで興味をひこう
引越し当日は、大きな荷物が移動したり、業者さんへ細々とした指示を出したり、片時も休まる暇がありません。そこへ「おかあさーん!あそぼ―」と言われてまとわりつかれては、作業がすすみません。
「そっちに行かないで」「触らないで」「危ないよ」と常に子どもの動きを意識し続けるのも大変です。いつものように遊べなくて、子どもだって辛いです。ならいっそのこと、その特別な日を楽しんでしまいましょう!
「××しないで」と否定語で指示されると、子どもの脳はさらにその行動に注目してしまい、もっとやりたくなってしまいます。否定語の代わりに「〇〇しよう!」ともっと楽しそうなことを提案して、集中して遊べる環境を用意するのがおすすめです。
今しかない巨大段ボールでspecialな時間を過ごそう
引越しが始まってすぐに、業者の方にお願いして子どもが入れるくらい大きな段ボールを一つ用意してもらいました。子どもたちに「中に入ってみる?」というと、目をキラキラさせて寄ってきました。
滅多に見ることのない大きな段ボールに子どもたちは大興奮!中に入るというちょっとレアな体験も、今日だけはOK。さらに玩具箱から避けておいたクレヨンを渡すと
「下にも横にも上にも描ける!洞窟みたい!」
と大喜びです。1時間くらいは夢中で遊んでいたでしょうか。その間に一気に引越し作業を進めることができました。
朱に交われば赤くなる。言葉という環境を整えよう
このことわざは”人は環境や他人に支配されやすい”ことを表しています。
子どもを取り巻く環境とは、親がかける言葉によって作られると私は考えています。
我が家は転勤族なので、引越しはきっとこの先も何度も経験することになります。引越しが退屈で悲しいものというイメージを持ってしまうと、これから先何度も嫌な思いをさせることになります。
だから私は普段から「引越ししたら家がスッキリするね」「新い友達が増えるね」「新い家の周りを探検しようね」と、引越しが前向きで楽しいことだとイメージできる言葉がけを意識してきました。
引越し当日には、普段できない特別な経験ができるように今回はクレヨンと段ボールを用意しました。子どもがぐずらず楽しんでくれれば、親も引越し作業に集中できるので一石二鳥です。
精神的、体力的な疲れをゼロにすることはできませんが、ちょっとした言葉の選び方で印象を変えることはできます。引越しが辛いことではなく、家族というチームで乗り越える楽しいイベントにできるよう、これからもアイデアを出していきたいと思います。
落書きした段ボールも、最後は荷物を詰めて引越しに使いました。クレヨンがつくので、中に一枚紙を敷くなど工夫は必要ですが、問題なく使えました!引越し業者さんも「次のご家庭で提案してみます」と言ってお墨付きをもらえましたので、引越しを予定されてる方は、ぜひお試しくださいね。