「ダメ!」と言いすぎると落とし穴が。子どもの心を尊重することも大事
毎日子育てを頑張るママ。子どもが将来困らないようにとの思いで、しつけを頑張ります。公共の場でのマナーやルール、人に迷惑をかけないようにと目を光らせていることでしょう。
ところが子どもの行動の原動力は“好奇心”からきていることが多くあります。特に幼い子ほど事の善悪は理解しておらず「これは何だろう?」「触るとどんな感じなんだろう」と思っていることも。
子どもの行動すべてを制限するとやる気のない子に育ってしまう恐れもあります。叱る前にまずは子どもの目線に立ってみましょう。
子どものその行為、本当に悪意はありますか?
先日、支援センターへ子どもと遊びに行きました。
そこに2、3歳くらいの男の子がママと遊びに来ていました。ずっと走り回っていて、わんぱくそうな男の子。お母さんはうしろについて子どもの行動を注意し続けます。
突然、その男の子が扉を手で叩きはじめました。音が鳴るのが楽しい様子。特に激しく叩いているわけではなく、楽しんで音を鳴らしているように見えました。
しかし、またいたずらをしていると思ったママは「ダメ!危ないからやめなさい!」と厳しく注意。ママに注意された男の子はしょんぼりしていました。
しつけには適齢期がある。幼い子の行動はやらせることにも意味がある
扉を叩く行動はマナー違反かもしれません。その行動を止めないと迷惑をかけてしまう!とママは思ったのかなと思いました。
ですが実際、2,3歳の子どもの行動はほとんどが好奇心。悪意はないのです。
マナーやルールが理解できるようになるのは、心理学上では4歳くらいからが一般的。しつけはそこから力を入れたほうが効率的なのです。
そうはいうものの、扉を叩く子どもを放置してもいいとは言えません。そんなときはまず共感がポイントです。
まず共感。すると子どもはママの声に耳を傾けてくれる
「ダメ!」と言われると子どもの反発心に火が付き、さらに激しく叩くことも。
こんな時は一旦は子どもの気持ちに共感を示すことが大事。共感を示すのに効果的なのは、子どもの行動や気持ちを、お母さんが口に出していくことです。
まず「扉を叩いているのね。音が鳴るね」と言ってみましょう。
ママが自分の行動を理解してくれたと思えると、子どもは心を開いてくれます。
次に「もう少し小さな音が出るかな?」「あっちの太鼓をたたいてみる?」など提案してみましょう。「面白そう!」と思うと、強く扉を叩かなくなることも。
好奇心は大切な心です。すべての行動を制限すると「何をしても怒られる」と思ってしまい、何にも興味を示さなくなってしまうともったいない!!
命に関わる危険な行為は必死に止めてください。
そうでない行為は一旦共感し、違うものへ興味が移るよう声をかけてあげると、子どもの好奇心は育っていくはずです。