早くしてと言わなくても子どもが早く動けるステップ法

毎日を振り返ってみると、「はやくお着替えして!」「はやく食べて!」と「はやくはやく」と言いすぎてしまったなぁと思うことってありませんか?今回は「はやくはやく!」と急かさなくても、子どもが行動してくれる方法を、私が毎日保育園で実践していることからお伝えします。

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目標達成までの行程を分解すると時間短縮のコツとなる

子どもは「何時までにやらなくちゃいけない」とか「早くしないとこの先が困る」といった概念がないため、大人がさせようとしてもなかなか動いてくれません。

やらなくてはならないことは「早く着替えて!」と、大まかに伝えるのではなく「ズボンを脱いでね」と1つ1つ細かく分けて声をかけるのがコツとなります。

一つできた時にその時に「できたね!」と声をかけてあげると、子どもがひとりで達成する助けになります。モチベーションが維持されて結果的に早く終われるでしょう。

楽しくゴールへたどり着くには簡単なことから始めるのがポイント

小さな子どもには物事の順序や時系列を整理する能力が未発達です。

「はやく着替えて」と声をかけても、着替えるには何から始めるのか、どこまでできたら“着替えた”ことになるのかがわからないことが多いのです。

そんな時は急かすのではなく、「まず靴下を脱いでね」とだけ声をかけてみましょう。

きっと「そんなの簡単だよ」と、サッと動いてくれることでしょう。その後も「早くできたね。次は袖を引っ張ってみよう」と、小さな達成感をくり返し味あわせてあげましょう。楽しくクリアできてゴールまでの近道となります。

丁寧なステップの提示は大人のイライラも減少する

幼児クラスの子どもたちは、保育園へ登園してすぐに自分で朝のお支度をします。

年少組のあいちゃんは、朝のお支度が進まずいつまでも床にリュックサックが置いたままです。

先生が「お支度してね」と声をかけますが、おもちゃや友達をみつけるとすぐに遊んでしまって一向に進みません。毎日、先生もイライラ、何度も声をかけられるあいちゃんもイライラ…。

そこで先生は、まずはひとつずつ、小さなステップから始めてみることにしたのです。

「リュックのファスナーを開けてみよう」
「水筒を出してみよう」
「水筒を棚に置こう」

などなど・・・。1つ1つ丁寧に「できた!」を感じられるように声をかけました。

するとあいちゃんは小さな目標を達成し続けて、結果的に早くお支度を終えられることができました。しっかり友達と遊ぶ時間も確保できて、朝の園生活のがスタートが楽しく変化しました。

大きな目標は細かく分けると目標がみるみる達成する!

あいちゃんのように小さなステップをくり返していくと、たくさんやらなくてはならない朝のお支度の残りもどんどん減っていきます。すると、達成感を感じてさらにモチベーションがアップできるのです。

これをキッズコーチングではスモールステップ法とよんでいます。1つの行程を細かくして、小さな目標を設定すると子どものやる気が持続します。

スモールステップ法は、大きな目標を達成できるようにするときの手法として用いられています。

「お支度してね」と大きな目標を伝えるより、まず連絡帳を出してねと小さな目標を伝えるのがポイント。小さな目標設定で、どんどん自分でできるようになることでしょう。

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この記事を書いた人

村上 栄子のアバター 村上 栄子 ままとこネットライター/キッズコーチング®エキスパート

「未来を創造できる子を育てる」乳幼児専門教育・子育てコーチ
「子ども優先」で主体性を育てる習い事や保育園・幼稚園の環境作りで指導活動中。乳幼児専門おやこ教室「スマイル」主宰。キッズコーチングで地域のおやこの育ちをサポート。

趣味はダンス。動画でも、生でも、踊っているのを見ていると時を忘れる。

都内現役保育士・教諭歴25年/延べ30,000人指導/日本キッズコーチング協会キッズダンスインストラクター

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