お友達関係。気になったらはっきり聞いてみよう!
お母さんたちから、こんな質問がよく届きます。
幼児クラスの男子の母親です。
家に帰ってくると、「Aくんが押しちゃってケンカした」とか、「Bちゃんが叩いたから泣いちゃった」「嫌なこと言われた」という報告が多くなり心配です。
うちの子は、元気で活発、体も大きく、少しがさつなので、ケガさせちゃうかもしれません。「友達をたたいちゃいけないよ」とか「大きな声出したらいけないよ」と、言い聞かせているのですが、理解できているのか?心配です。他のお子さんとの関係が気になります。
はい、ケンカしてしまったとか、嫌なことを言われたなど、親が見ていないところで起きている事って、すごく敏感に感じるものですよね。
そんな時は思いきって園の先生へ、事実をきちんと聞いてみましょう!
親が事実を知ろうとすることは、あたりまえで必要なこと
親が事実を知ろうとするのは、子どもを理解する為にとっても大事な情報源であり、必要なこと。
「うちの子がお友だちを泣かせて申し訳ない」とか、「私のしつけができてないから」など、お母さんが先回りして心配することでもありません。更に、園に対して「クレーマーと思われないかしら?」などと思わなくて大丈夫です!
性格が似ているがゆえに、ぶつかることもあります。
どんな時にケンカになって、どんな風な終わりかたをしているか?そして、お友だちはどんな子なのか?ケンカの種類や原因、成り立ち、終わりかたなど、先生任せにしないできちんと聞いてみましょう。
余計な憶測をしないで、事実だけ確認してみて下さいね。
家庭では会話でフォロー!ゆったり過ごすのも効果的!
心が育つためにはぶつかることも大切なので、まずはお子さんが思ってることを聞いてみましょう。
「お友だちが嫌なことを言った!」と話してくれた時は「言われて嫌だったのね。と、一旦気持ちを受け止めてから「お母さんは、言われて嫌な気持ちになる言葉は、真似しない方が良いと思うよ。」と、お母さんの気持ちを伝えてみて下さい。
NGワードは「そんなお友だちとは、遊ばない方が良いよ」「お友だちになっちゃダメよ」です。
お友だちがなぜ嫌なことを言っちゃったのかな?と、ゆったり会話しながら一緒に考えてみるのも、良い方法ですね。
「お友だちも嫌だったからかな?」とか「テレビの真似をして言っちゃったのかな?」など、少し考えるとお友だちの気持ちが理解できるようになります。お友達を許してあげたり、自分のしたことは良くない事と解釈できるようになります。
人にはいろいろな側面があって、この人は良い人、この人は悪い人と決めつける必要もないんだ!と、わかるようにもなってきます。
ごめんね、いいよだけが終わらせ方じゃない
お子さんが自宅で「イヤなこと言われたけど、先生が『ケンカしないで仲良くしなさい』って言ったから、ちゃんとごめんなさいした」と言い出した時は「本当はどうしたかったの?」と聞いてみて下さい。
園での集団生活って、どうしても、お子さんが納得できないまま時間で区切られたり、活動で区切られたりすることがあります。するとおうちに帰ってから、不満となってお母さんへぶちまけたりします。
納得しないまま「ごめんね」「いいよ」と完結させられた時も、モヤモヤとストレスとなって残っている事が多いです。ご家庭では、子どもの気持ちを抑えこまないように、ゆったり会話でフォローをして、園の先生にはケンカの終わり方の事実を確認をしてみて下さい。
お友達とのぶつかり合いから人間関係を学べることは、園に通っているからこその体験です。子ども同士のトラブルに、すぐに大人が入り込んで「ごめんね」や「いいよ」を言わせてしまってはもったいないのです。
お友だちとのケンカを経験して色々なことを学べると、人の気持ちを考える能力が育ちます。
例えば、1回目のケンカでおもちゃの取り合いになったとします。
そうしたら2回目は、貸してもらうために、あと何回使ったら貸してほしいとか、「これと交換して?」と代わりの物を差し出して交渉してみるなど、1回目より2回目の方が、ケンカが進化しています。
ケンカをさせないようにするよりも、ケンカの後にどう対応するか?を、大切にコミュニケーションをとりましょう。
その経験の全てが、コミュニケーション力、判断力、交渉力となって、大人になったときに活きてきます!
- ケンカした、と聞いても慌てない。頭ごなしに叱らない
- 園には思い込みで話さず、事実のみを確認する
- 子どもの思ってることを聞く。「どうしたかったのかな?」と訪ねてみる
- お母さんの気持ちを伝える。ケンカはコミュニケーション力を育てる機会と心得る