これからの時代、子どもにぜひ身につけてもらいたいのがコミュニケーション能力。
この力、どうやったら身につくの?と思われるママへ!実は、おうちでの経験が糸口になりますよ♪
コミュニケーションを鍛える方法。海外では学校で教わるSHOW&TELL
自分の考えを整理し、相手に分かりやすく伝え、気持ちを共有する力。幼稚園で誰かと衝突したり、保育園で誰かと意見が食い違ったりしたときにも必要となってくるのがコミュニケーション能力です。
小さい頃にはもちろん、相手との折衝、交渉、協力の場面は大人になっても多いもの。人と人の間で生きる人間にとって、日々を心地よく過ごすためには欠かせない力ですね。
この力を幼少期から家庭で育めるヒントとなるのが、今回ご紹介するshow&tellです。アメリカやカナダ、オーストラリアなど海外の幼稚園や小学校では一般的に行われている教育科目なんです。平たく言えば、プレゼンテーションの経験です。
今回は、これを簡単におうちで取り入れる方法をお伝えします!
考え、言葉に出し、伝え合う=コミュニケーション能力は社会を生きる力となる
点数や偏差値といった数字では測れない力は非認知能力と言われます。人生の幸福に直結し、またこれからの時代を生きていくのにに不可欠な能力でもあります。その中のひとつとして注目されるコミュニケーション能力。
自分の頭で考えたことを的確に相手に共有し、それに対する相手からの意見にも耳を傾ける力。柔軟な姿勢でお互いに伝え合いながら着地点を探り、心を通わせあう力。多様化、AI化が進む今後において、最も重要な力のひとつかもしれません。
まわりと円滑な関係を築きながら生きぬいていける大人になれるように、ぜひおうちで子どものプレゼンの機会を作ってみましょう。やり方は至ってシンプル。何かひとつお題を決めて、わが子に家族の前で発表してもらうのです。
プレゼンのお題はなんでもOK。大好きなものを子どもに発表してもらおう
お題は何でもOK。例えば‟私の宝物”について紹介してもらうのでもいいですし、‟大好きなお友達といつも何をして遊んでいるか”といったテーマでも楽しいですね。普段わが子がどんなことを考えているのかをあらためて発見するいい機会にもなりそうです。
普段感じていること、思っていることを整理し言葉にすることでぐんと表現力が育つ姿を、私自身も実はよく目撃しています。私は未就学児対象のリトミック教室を主宰しているのですが、5歳前後になると、定期的にレッスンの中でshow&tellの時間を取っています。
昨年の夏休みのある日、‟僕・私が今欲しいもの”というテーマでプレゼンしてもらったときのことを私は今もよく覚えています。
ある男の子はレゴ、ある女の子はプリンセスのドレス、はたまた自転車や色とりどりの文房具..といったように、それぞれが今気になっているものの絵を描いてもらってみんなの前で発表してもらいました。
その日はママやパパも見ているということもあり、熱の入ったプレゼン模様が繰り広げられました。聴いている子どもたちからは、なぜそれが欲しいのか?それを使って何がしたいのか?いつから欲しいのか?といった質問も飛びかいます。
話し手も聞き手も、初めて聞くものに目を丸くしたり、相手の想定外の反応に笑ったり、意外な質問に即座に頭を働かせて答えを返したりと、好奇心、共感力、想像力をぐんと刺激された一日でした。
自分の好きなものがいかに素晴らしいものかを、目の前にいるママやパパに間接的にアピールする、情熱的なプレゼンのオンパレードでした!
この日、子どもたちが経験したのはこういうことです。
- 相手の立場に立った視点で物事を捉えなおし、分かりやすく伝える
- 自分の言葉にじっと耳を傾け、反応を返してもらう
- 臨機応変にあらたなフィードバックを加える
これってまさに、コミュニケーションの基礎だと思いませんか?それらが子どもたちに取ってどれほど自信の源になるかを、彼らの誇らしげな表情がありありと語っていました。
安心安全な環境で自己表現できた経験が、社会に一歩飛び出す自信となる
こんなふうに気心の知れたお友達同士でももちろん、安心安全な環境が保障されているおうちでも、このようなプレゼンの機会が子どもにとって大きな経験となります。ママとの普段のおしゃべりとはちょっと違ったあらたまった雰囲気が、より一層子どもの意欲を高め、終わった後の達成感に繋がります。この自己表現の喜びが、おうちから一歩出て小さな外の社会でも周りとうまくやっていける自信に繋がるのです。
「今度の〇曜日はshow&tellの日ね」と少し前から決めておいて、なんのテーマで話すかを相談する時間も、親子の絆を強めるのに一役買いそうですね。当日のプレゼンを聞いた後は、ぜひ質問や感想を返してあげましょう。
雨の多い季節、おうちでの過ごし方のヒントになりますように。