長い夏休みに入ると、ついつい子どもと口喧嘩になっちゃうというママ、いませんか?
賢い知性派さんには伝え方を工夫しましょう!
ああ言えばこう言う。そんなときは応戦せずにママの気持ちを伝えよう
子どもに何か注意したとき
「ママの言う通りにしたらうまくいかなかった!ママのせいだ!」
「いま宿題やろうと思ってたのに!」
「勉強が分からないのはママの教え方が悪いからだ!」
こんなふうに言い返してくる子どもにうんざりしたことがあるママはたくさんいると思います。
大人顔負けの口答えを返してくるわが子についカッとなって、同じ土俵に立って言いかえしてしまうこと、ありませんか?
いつのまにか親子で言い争いになっていることが多いと思ったら、一旦応戦するのをやめてみましょう。正論で論破しようとするのではなく、全く違う方法でアプローチしてみるのです。
その方法の一つが、ママの思いを伝えること。「そんな風に言われるとママ悲しいな」「ママがっかりしちゃうな」といったように、ママの気持ちを素直に言葉にする方法です。これは‟私”を意味する英語にかけて、【アイメッセージ】と呼んだりします。
口答えは賢い印。頭ではなく子どもの心に訴えるのが得策です
いわゆる口答えは、言語能力が高く、知性派の子によくあるケース。大人も思わず言葉に詰まってしまう巧みさでボールを打ち返してくるのは、賢さの証でもあります。頭の回転が速いこんなタイプには、大人が言い負かそうとしても袋小路に入ってしまうだけ。お互い譲らない言い争いがヒートアップするだけで、問題解決にはなりません。
だからこそ、アイメッセージの出番です。子どもはみんなママが大好き。そんなママが困った表情で「悲しいな」と口にした途端、子どももふと我に返るのです。
知性派の子は実はママに叱られている理由もちゃんと分かっていることが多いもの。ただそれを認めたくなくて、言葉尻を捉えて反論しているだけだったりするのです。自分の非と向き合う素直さが、ママの言葉によって生まれてきます。
ママにとっても、本来の目的は口論に勝つことではないはず。子どもが冷静にものごとの本質に目を向けられるよう、伝え方を工夫してみるとうまくいく場合が多いものです。
アイメッセージは子どもの感情に届く最強のコミュニケーション法
我が家の例でお伝えしますね。
ある朝のこと。いつもの時間に起きてこない息子に声をかけてみたところ、自分の寝坊に気づいた息子が私の言葉にひとつひとつ過敏に反応する口答えが始まりました。
なんで起こしてくれなかったの!?
起こしたよ~
起きるまで声かけないと意味ないよ、それ起こしたって言わないよ!
そもそもあなたを起こすのママの役目じゃないし。それより早く学校の準備したら?
僕が遅刻したらママのせいだからね!全然僕のこと考えてくれてない!
うんざりしてもう一言言いかえそうかと思いたちましたが、そこで私はパチンと【アイメッセージ】モードにスイッチを切りかえました。
そんな風な言い方されてママ悲しいなあ。あなたのこと誰より一番大事なのに。
それまでの勢いのまま、次はどう言い返かえそうかと臨戦態勢だった息子が思わずその瞬間に言葉を飲みこんだのが分かりました。そのあとお互い無言で支度をして学校に向かった彼の背中を見送りました。違った言い方があったかな?反省したかしら?など、反応が返ってこないことで、私自身なんとなく後味の悪い朝を過ごしました。
ところが学校から帰ってきた夕方。息子がドアを開けて開口一番、「ママ朝はごめんね」と言ってきたのです。意外な言葉にびっくりした私は、思わずまじまじと息子の顔を見かえしてしまいました。
続けて「ママを悲しい気持ちにさせて悪かった。夜更かししちゃって、朝目覚まし時計で起きられなかった。だから今日は早く寝て、明日は自分で起きる」と口にしながらホロリと涙を流したのです。
「ずっと一日気にしていたんだね、なんて心の優しい子。うん、分かってくれてありがとう。ママもついイライラしちゃってごめんね」と二人で玄関でぎゅーっとハグをしました。
アイメッセージで親子の心が通じあったできごとでした。
子どもはいつもママが大好き。ママの気持ちが心を揺さぶる
ママは子どもにとっていつだって大好きな存在。そんなママの気持ちを伝えることが、子どもの心を動かします。
これは悲しいときだけでなく、嬉しいときにももちろん有効です!
「お部屋片づけてくれてママ助かるわ!」
「きれいにご飯食べてくれてママ嬉しいな」
といった言葉も、
「お片付けできて偉いわね」
「ご飯最後まで食べられたのね、いい子ね」
と言われるよりずっと子どもの自信につながります。
家族の時間が増える夏休み到来です。ちょっとしたすれ違いで親子で言い争いになってしまった時にもぜひ、アイメッセージで心が通いあうひと夏になりますように。