伝わるしつけ「〇〇しないで!」を「〇〇してほしい」に言い換えよう

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「〇〇しないで」という否定する指示で行うと行動は改善しにくい

世の中の多くのお母さんは、子どもにより良くあってほしいと思ってしつけをがんばります。

ルールや規則を破らないよう、マナー違反で迷惑をかけないよう、と子育ての中で一生懸命に教えます。
しかし、思い通りにいかないのが子育てですので、一度では伝わらないことがほとんどです。

何度も何度も伝えているのに全く言うことを聞かない!イライラする!
という状況に陥ったら、一度自分自身の声かけを振り返ってどのような言葉を使っているか考えてみましょう。

脳は否定語を理解できない。望ましい行動を具体的に伝えること

「〇〇しないでって言ってるでしょう」と怒ったことはありませんか?
何度言っても子どもが全くいうことを聞かない。そう思ったら、ちょっと振り返ってみましょう。

そんなときは思い返してみましょう。
「走らないで」「しゃべらないで」「横入りしないで」など「〇〇しないで」という否定語を使った声かけをしていませんか?

このような声かけを“否定命令”と言います。

脳は否定命令を理解できないといわれています。
子どもに対してしつけのために声をかけるならば「ゆっくり歩いて」「小さな声で喋って」「後ろに並んで」のようにどうしてほしいか、正しい行動を具体的に伝えることをおすすめします。

何回言っても変わらない!と思ったら“正しい行動を伝えているか”を考える

声かけを学んでいる私ですが、自分の気持ちや時間に余裕がなくなってくると、どうしても「〇〇しないで!」と言ってしまいます。
してほしくないことを止めてほしくて言っているのですが、子どもには伝わっていないことが多いです。

例えば、食事の支度をしているときに周りを走られると危ないので、「暴れないで!」とつい言ってしまいますが、一瞬動きが止まるだけで結局だんだんと同じことが始まり、周りを走るのです。

そして私の言葉は「暴れないでって言ってるでしょう!」から最終的に「何回同じこと言わせるの!」とエスカレートしていくのがお決まりのパターン。

一方、余裕があると「食事の支度をしていて危ないから、キッチンに入らずにリビングのスペースだけでできる遊びをしてくれる?」など提案することができます。このように伝えると、子ども自身が“なぜいけないのか、どうしたらいいのか”を具体的に理解できるのでエスカレートする可能性はグッと低くなります。


今では自分が怒って「何回同じことを〜」と言ったときには“どうして欲しいか言ってないな”と冷静になって気がつくようになりました。

しつけのゴールは何かをしないことではなく正しい行動をとること

しつけというのは、否定したり注意したりすることではありません。
あくまでルールやマナーなど社会生活で必要な行動を身につけるために、間違った行動を正しい行動や望ましい行動へ導くことです。

何度言っても子どもが言うことを聞かない!と思っているお母さんは日々の声かけを見直してみましょう。
もしかしたら注意や否定で終わっているかもしれません。

“こうしてほしい”と具体的に望ましい行動を付け加えるだけで、子どもは行動しやすくなります。
ぜひ“正しい行動を伝える”ということをしつけに取り入れてみてください!

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この記事を書いた人

波多野 裕美のアバター 波多野 裕美 ままとこネットライター/キッズコーチング®トレーナー

子どものミライを育てよう  ミライノキ代表
九州初キッズコーチング協会認定トレーナー。気負わず学べる講座。PTA、公民館連合会、教職員向けの講演会や勉強会も好評。個人相談や幼児教室など関わった人数は現在約600人超。9歳4歳の5歳差育児中。

皆の笑顔が大好物。基本的に人が喜ぶ顔を見るのが好き。キャンプでは焚き火をぼーっと見るのが幸せ。

ママガールwebにてコラム執筆中/stand fmにて音声配信中

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