そろそろ運動会の練習も、各校各園熱が入りだしている時期でしょうか。
お子さんの様子はいかがですか?楽しそうにしているならば一安心。けれど「運動会なんて嫌いだ!」「練習なんてもうしたくない!」なんて言い出したら、親としてどう対応するか悩みますね。
本日は、そんなときにおススメしたいコミュニケーション方法をご紹介します。
大丈夫、運動会嫌いは特別な事じゃない
運動会は園や学校で必ずある行事のひとつです。ママやパパにとっては、子どもが一生懸命走ったりダンスをしたりする様子に子どもの成長を感じ嬉しくなったり、ときには感動で胸が熱くなったりしますね。
ただ、覚えておいてほしいのが、全ての子どもが運動会を楽しみにしているわけではないということ。周りの大人にも聞いてみてください。結構な確率で「運動会が嫌いだった」という人がいるはずです。
つまり、運動会が嫌いだということは特別なことではないのです。
とはいえ、わが子が「運動会なんて嫌いだ!」と言いだしたら、親は対応に悩んでしまいますね。そんなときに使ってほしいのが“ふくろうの法則”です。
子どもの“考える力”を育てる、ふくろうの法則
キッズコーチングでは次にご紹介する3つのstepでの実践をすすめています。この3つの頭文字≪OWL≫とは、日本語に訳すとふくろうという意味になります。
- Observe(観察する)
子どもが今何を感じているのかを観察しましょう。
- Wait(待つ)
子どもがどのように考え、どのように行動するかを待ちましょう。
- Listen(聞く)
子どもに問いかけ子どもの想いを引き出しながら、行動へと導きましょう。
ふくろうのようにじっと観察してタイミングを待ち、子どもの考えや行動を見極めてからサポートします。子どもの考える力や行動力を育てるのにとても有効です。
「嫌い!」の裏にある子どもの感情に注目すると解決策が見つかる
次男が年少さんの頃の話です。園で運動会の練習が始まり、帰宅後にイライラすることが増えました。体を動かすことは大好きなのに、どうして運動会の練習を嫌がるの?と不思議に思ってよく観察してみることにしました。声のトーンや顔の表情、身振りから「嫌い!」の裏にある感情は“不安”なのかもしれないと思い当たりました。Observe(観察する)
すぐにでも聞き出し確認したいのをグッと我慢。なぜなら親が知りたいタイミングは、子どもが話したいタイミングとは限らないからです。「いつでも話聞くからね~」と声だけかけておき、じっと待っているとお風呂の中で話してくれました。Wait(待つ)
そこでわかったことは、次男は運動会の練習がイヤなのではなく、急な予定変更がイヤだということ。先の見通しが立たないことで、これからどんな活動をするのか想像できず、不安になっていたんだそう。それを「イヤ!」や「嫌い!」という言葉で表現していたのです。Listen(聞く)
次男の話をじっくり聞いた後どうしたいのか話し合った結果、先生に急な予定変更が苦手なことを伝え、変更がある場合は「なぜ変更をするのか」「変更した後はどうするのか」を可能な限り説明してもらえるようにお願いすることに。幸い担任の先生も理解を示してくださったため、その後次男が不安を感じることは減り、運動会本番では元気にかけっこやダンスをする姿をみせてくれました。
言葉だけに注目せず、気持ちに注目すると自己肯定感が育つ
子どもの「嫌い!」にはいろいろなバリエーションがあります。わが家の次男のように、イレギュラーに行われる運動会練習に不安を感じている場合もありますし、スピーカーからながれる大きな音が辛い子もいます。あとは、いつもは優しい声でお話してくれる先生が、大きな声で指示を出す様子に怖さを感じる子だっているのです。
特に年齢が幼ければ幼いほど、語彙が少なく「嫌い!」という一言にすべてを集約しがち。子どもの言葉をそのまま受け取るのではなく、その言葉の裏にある気持ちを感じ取り、言葉にしてあげてください。
そうすることで、「ママは自分のことをわかってくれた!」と安心することができますし、自分は丸ごと認められている、愛されているんだと感じることができ、自己肯定感が育っていきますよ。