幼稚園のお弁当、栄養にこだわらなくてOKな理由
幼稚園のお弁当作り、面倒くさい!そんなふうに思っているのは、きっと私だけじゃないはず。
毎日朝早く起きて、栄養バランスと子どもの好き嫌いを考えながらメニューを決めて、時間に間に合うように作って、子どもが喜ぶように可愛く盛り付けて…。
そんなふうにこだわることができたら素敵だけれど、実際は「そんなのやってられない!」というのが本音じゃないでしょうか。
私もずっとそうでした。でもそんな私も、少し違う角度から見てみることで、お弁当作りを気楽にできるようになったのです。
違う角度とは、子どもにとってお弁当は栄養をとるだけのものではない、ということ。お弁当を通して、子どもたちは実に様々な経験を積んでいるんです。
もし私と同じようにお弁当作りが苦手だな、面倒だなと思う母さんがいたら、ぜひ一緒に、子どもたちがお弁当で得る体験に目を向けてみましょう!
お弁当はコミュニケーション。思い込みを捨てて聞いてみよう
るので、嫌いなものをわざわざ入れる必要はありません。
私のオススメは、子どもに何を入れてほしいか聞いてみることです。
何を入れてもらおうかと考えたり、これを入れてほしいとお願いしたりするためにたくさん考えるでしょう。またいざ食べるときには、好きなものを入れてくれてありがとう!とお母さんに感謝したり、自分で全部食べられた!という達成感を味わったり。お弁当は子どもにとって自信につながる大きなチャンスなのです。
どんなメニューなら食べられそうか聞いて、好きなものをたくさん入れてあげましょう。形や切り方なども聞いてみるといいかもしれません。
親が良かれと思っていることが子どもにとってそうではないというのは、お弁当に限らず案外多いものです。子ども自身がどう思っているかを聞いてしまうのが、一番早いのです!
私の意識が変わった瞬間。変えてくれたのは子どもたち
私は第一子である息子が小さな頃、お弁当を“手作り”“栄養バランス”重視で作っていました。毎週月曜日のお弁当日がプレッシャーで憂鬱でした。
しかしある日、息子がお弁当を食べるのに苦労して、かなりの時間がかかってることが発覚しました。どうやら私が頑張って作っているお弁当は、かなり食べづらいらしかったのです。
それを知ったとき、私はびっくりして息子に話を聞きました。
すると、良かれと思っていたおにぎりを、白ごはんに個包装のふりかけにしてほしい、ゼリーは外に別で入れてほしい、などたくさんのリクエストが出ました。
リクエスト通りに作ったお弁当をもたせた日のことは忘れられません。
帰ってきた息子が満面の笑みで「全部食べられた!」と報告してくれた姿を見たときに、自分の価値観が大きく変わりました。
また、役員を引き受けた年に遠足の引率をした際、子どもたちが持ってきていたお弁当を見たとき、みんな全然違って個性的でびっくりしたのを覚えています。
しかも、みんなニコニコで、お気に入りのお弁当を入れ替わり立ち代わり嬉しそうに見せて説明してくれるのです。
私はその時、子どもにとってお弁当の時間とはこんなに楽しい時間なんだと痛感しました。何を食べるか、などひとつも重要じゃなかったと子どもたちから教えてもらったのです。
こだわりはお母さんのものと認識する。工夫次第で愛情は伝わる
お母さんの中には、冷凍食品で申し訳ない、いつも同じメニューで申し訳ない、キャラ弁が作ってあげられない。という方がいます。
全然問題ありません。
そんなときは、お弁当を成長のチャンスと考えて、ぜひ、子どもとよく相談して子どもが好きなおかずを見つけてください。どんなところが好きか、たくさん発言してもらいましょう。
冷食のおかずを夕食に出して試食会を開いたり、夕食をお弁当箱に入れ、幼稚園ごっこをしたりするのもオススメです。
目標は子どもが帰ってきたときに「自分で全部食べられたよ!」と言ってもらえることです。
栄養が偏っている気がしたら、夕食やその週を通して調整すれば良いのです。
幼稚園児のお弁当は“何を入れるか”ではなく“どのような役割か”で作ってみてもいいのです。 もっと愛情を込めたいときは、ピックに絵を書いたりメッセージカードを入れたりすればお弁当がプレゼントに早変わりです!