我が子が周りを気にして自分が出せなくなってきた?
実はそれ、引っ込み思案になったのではなく、順調な成長の証。
そんなときのお薦めの対処法をご紹介します♬
評価の基準は周りではなく自分自身!
それまで自由気ままに思ったことを口にし、これが自分!と堂々としていた子が、急にまわりの目を気にし始めるようになることがあります。
「人にどう思われるかを気にしすぎて自分を出せなくなってしまったようなんです」というご相談をママたちからよくお受けするのが5歳前後。
これは実は、発達心理学の視点から見ても順調にこころが育っている証拠。それでもやっぱり、窮屈な思いをせずもっと伸び伸び自己表現してほしいと思うのが親心ですね。
そんなときは「今日のあなたは昨日のあなたよりずっと良くなってるね!」と声をかけてあげると良いです。評価の基準は周りではなく、昨日の自分だということを教えてあげましょう。
他人の目が気になるのは想像力が育ってきた成長の証
ところで、人の目が気になるようになったのはなぜなのでしょう?
これはイメージをふくらませて人の気持ちに思いを馳せられるようになってきた成長の証拠。賢くなった印なんです。
「こんなことをしたら○○ちゃんはこう思うんじゃないかな」「みんなに変だと思われそうだな」「失敗したら恥ずかしいな」と、人がどう思うかを相手の立場に立って想像しているのです。それまで自分の意志こそが行動を決める軸だったのが、5歳前後になるとまわりの空気を読む共感力が育ってくるのです。
だからこそ、みんなで気持ちを共有し協力しながら行う活動が可能になります。みんなで積み木を使って大きなものを作るような活動に夢中になったりするのはその一例です。想像力を発揮できるようになるので、誰かになりきるごっこ遊びも盛んになってきます。
その一方で、今回のテーマにあるような”羞恥心”が生まれてきたり“周りの目”が気になってきたりという様子が見られるようになるのです。
これらはすべて、想像力が発達するからこそ起こること。喜ばしいことなのです。
大切なのは、前の自分より成長していることに焦点を当てる習慣
たとえばリトミックのクラスでも、5歳ごろになると自信のないリズムをみんなの前で打つのを嫌がったり、五線譜を見て音を当てるクイズに消極的になってきたりする子が出てきます。
そんなときに無理強いするのは逆効果。
それよりも、ちょっと気が向いて参加してきてくれたタイミングを逃さずに「先週よりよく聴きとれるようになってるね!」「前回よりよく分かるようになってるよ!」と声をかけます。あくまでも確実に前進している自分自身に焦点を当てられるように舵取りをするのです。
そのひとことで縮こまっていた気持ちがふと軽くなり、葛藤しながらも自己表現しようとする気持ちが生まれてくることを多くのお子さんの表情が毎回教えてくれます。本来子どもは自分を表現したいという気持ちの塊ですから。
共感力と自分軸、両方がバランスよく育つのが理想的です
自分以外の人と感情を分かち合う共感力や、他人の気持ちを想像して自分自身を協調させる力は、社会で生きぬく上で必須の力です。
人の目が気になるようになったのはそんな”非認知能力”が育ってきた兆しです。喜ばしい成長と頼もしく見守りながら、「昨日より一歩進んだ今日の自分」にベクトルを向けられる声掛けで、お子さんを応援してあげてくださいね。
自分軸が強固になれば、きっと自信に満ちた表情を見せてくれるはずです。
人の目が気になり始めたのは賢くなってきた証拠!
自分に揺るぎない自信が持てるように、ママの声かけでサポートしてあげてくださいね。