公園で遊んでいて「そろそろ帰ろうね」と声をかけると、必ず返ってくる「いやだ!」という返事に困ったことはありませんか?
園生活でも、お散歩先の公園からなかなか帰れないことに大人も子どももストレスを感じることがあります。今回は実際に試しているポイントをお伝えしします。
いきなりではなく子どもの“心の準備期間”を設ける
楽しい遊びを切り上げるためには、遊びに行く前に準備をしておくと良いということをご存知でしょうか?
4歳前後になって約束が分かる年齢ならば、公園に行く前に約束をしてみてください。
もっと小さい年齢ならば、お母さんの事前準備が必要です。“事前の準備”とは、行く前に「お昼には帰ってこようね」「チャイムがなったら帰ろうね」など、帰る目安を分かりやすく伝えること。
帰るタイミングの目安が決まっていると、子どもも心の準備ができるでしょう。
時間までに小さなステップを踏んでで声をかけると効果あり
約束をすぐに忘れてしまうお子さんや、まだ先を見通す力が育っていない年齢の頃は、帰るタイミングの時間が近づいたら少しずつ声をかけるのがポイントです。
行く前に約束をしたからといって子どもがすんなり帰ってくれるとは限りません。
約束の時間が近づいて来たら
「時計のが真ん中で止まったらチャイムがなるよ」
「あと5分でチャイムがなるよ」
と子どもにもうすぐ帰る時間になるということを伝えましょう。
何分か置きに声をかけることで、約束を思い出すきっかけになります。
具体的な回数で柔軟に対応したら約束を守ってくれた!
私の園ではほぼ毎日、園外保育があります。
公園へ出かけると帰りはなかなか公園から抜け出せないのが2、3歳児クラス。
先生たちは、毎日四苦八苦していました。
これから食べる給食のメニューやおやつの話をしたり、帰り道の話を持ち出して
「電車見られるかな」
「あのお家のワンワンいるかな」
など、子どもたちが興味がありそうなことで何とか誘いだそうとしていました。
しかしなかなか、スムーズには帰れませんでした。
そこで、子どもたちに直接「何で遊びたいの?」と聞いてみたところ、“すべりだい”が大人気でした。
それから「最後にすべりだいをあと3回ね」と具体的な回数を提案するようにしていきました。
すると子どもたちは、“遊びたい”気持ちに共感してもらえたことで、約束を守ってくれるようになったのです。
提案する回数を少なめにするとお母さんの心のダメージも減少する
私の園では、具体的に“あと3回すべったら帰ろうね”と声をかけていますが、この数字は少なめに提案しています。
少なめに提案することで、“もっと!”と言い出した時に回数を増やせるようにするためです。
子どもは“もっと遊びたい!”という気持ちを受入れてもらえると、増やした回数を守ってくれます。
きっと“もっと!”と言い出すだろうと心積もりしておくのも、お母さんの心のダメージが少なくて済むでしょう。
増やした回数を子どもと一緒に数えてあげると、子どもは気持ちを尊重してもらえた嬉しさから、気持ちよく公園から帰れるでしょう。