幼稚園児や小学校低学年のママからの質問で多いのが、突然子どもが「うんこ!」や「ちんちん!」を連呼して困るというもの。
わが子もバスでアナウンスされた”運賃”という言葉に反応し「うんち?」「ちんちん?」と大笑い!
家ならまだしも外での連呼には本当焦りますね(汗)
今日は元保健室の先生として、そのお困りを解決するポイントをシェアしたいと思います。
体には自分のだけの大切な場所があると教えよう
下ネタに走る時期、というのは小さな子どもあるある。お母さんとしては恥ずかしい!となるところですが、実は下ネタへの興味=排泄コントロールへの興味でもあります。とっても立派な成長の証なのです。
でもやっぱり外出先などでの連呼をやめさせたいという場合、私がおすすめしたい方法はプライベートゾーンを教える方法。
プライベートゾーンとは、他人が(親であっても)勝手に触ったり触らせたり、見ようとしたり見せたりしてはいけない自分だけの大切な場所のことです。具体的には、口・胸・性器・おしりの4つの場所を指します。口と水着で隠れるところと教えると子どもイメージしやすいと思います。
その際「プラーベートゾーンを見せられたり、聞かされたりすると嫌な気持ちになる人がいるから、このお話をするときはお家だけにしようね」と約束しておきましょう。
「うんち」や「ちんちん」の連呼は成長の証
3歳くらいになるとおむつが外れ、自分で排泄コントロールができるようになります。この時期、子どもたちは自分の体から出てきた便に興味を持ちます。
また、幼児にとって排泄は気持ちがいいこと。そのうえ「上手にできたね~」と大人にほめられるので、誇らしい気持ちにもなるのです。その感覚を覚えているから、基本的に子どもはうんちやおしっこの話が大好きなのです。
同時に自分の体にも興味が出始めます。今、一番興味があることを言葉にしたがるのはごく当たり前!成長の証と思ってください。
5歳くらいになると相手の気持ちを想像できるようになり思いやりの心が育ちます。そうなれば“お友達の大事な場所を触ってはいけない”“嫌がる話はしてはいけない”と理解でき、だんだんとしなくなります。それまではプライベートゾーンは“自分だけの大切な場所”であること、そして“お友達にとっても大事な場所”であることを繰り返し伝えるようにしましょう。
親がプライベートゾーンに触れるときは一声かけると、子どもの意識が高まる
わが家の子どもたちにプライベートゾーンを教えたとき、子どもたちから「ママが体を洗うのはいいの?」と質問を受けました。
子どもたちの疑問はごもっとも。体を洗うときやトイレの後の仕上げ拭きなどお世話をするときと、病気でお医者さんに診てもらうときは別と説明を加えました。
それからは、必要があってプライベートゾーンに触れるときは「体を洗うから触っていい?」と理由を添えて一声かけるようにしています。
そうすることで、子どもたちに“プライベートゾーンは大好きなママであっても勝手に触らない場所”ということが伝わり、自分だけの大切な場所なんだという意識が高まっていると感じます。
「うんち」と叫んだ時の対応も性教育のひとつ
「うんち」や「ちんちん」など体にまつわるワードが出てきたときは、自分の体に興味を示している印。
特に男の子は、そのワードをみんなの注目を集めたくて使うことがあります。
ぜひ、そういったタイミングでそこが大切な場所だと教えたり、やがてくる思春期のために親子で心と体の変化を学んだりするチャンスにしてください。
思春期に突然“性”の話をするのは、親も子もハードルが高いもの。幼いうちから、“性”にまつわる話ができる雰囲気つくりをしておきましょう。
性や体の正しい知識を学ぶことで、自分の性や体に対して肯定的に捉えられるようになります。そうすることで、健全な自己肯定感が育ちますよ。
話の最後には一言「この話はプライベートゾーンの話だよね!お外で話してもよかったかな?」と確認することもお忘れなく!