二人以上の兄弟を育てていると、子ども同士で仲良く遊ぶ時間があるのは助かりますね。でも時々楽しすぎて大声になってしまうことも。そんなときは思わず「静かにして!」とこちらも声を荒げてしまいます。
実は最近、子どもがすぐに静かになる方法を見つけたのでシェアしますね!
叱らなくても大丈夫。意図を伝える言葉以外の方法を伝授
我が家は二人兄弟ですが、たった二人ですら一度騒ぎ出したら静かにさせるのは大変です。小学校や幼稚園・保育園の先生は、同時に大勢の子どもを前にして静かにさせるのは本当に大変だろうなと思います。子どもに何かしてほしいとき、真っ向から「〇〇してね」と伝えるだけでは、なかなか言うことを聞いてくれませんね。
実は、子どもが思わずそうしたくなってしまう、気づいたらやっていた、というような仕掛けを利用する方法があります。行動科学に基づいた、子どもの行動を自然に導く手法をご紹介します。
大人の行動を自然とまねる子どもの習性を使ってみる
大声で騒いでいる子どもたちに対して、さらに大きな声で「静かにしなさい!」と叫んでも、その声は届きません。それどころかさらにヒートアップしてしまうこともあります。
そんなときにぜひ試してみてほしいのが、ヒソヒソ声で話すこと。いつもと違う様子に「あれ?」っと気がついた子どもたちは、自然に大騒ぎをやめて、こちらの様子を伺うでしょう。そこで再びヒソヒソ声で話しかければ、自然と同じような小さい声で話すようになります。
これは行動科学でいう“ペーシング”という手法で、相手のペースに同調しようとする心理を利用したものです。「静かにしなさい!」と声を張り上げるよりもずっとスムーズに場面の空気を変えることができます。
我が家の事例:3歳息子がいつもより静かな声になった理由
小学生の娘の学校に3歳の息子を連れておじゃましたときのこと。息子は娘の担任の先生が大好きなので、いつも大声で話しかけます。
たまたまその日、先生は声が枯れてヒソヒソ声しか出せない状態でした。すると息子も先生のようなヒソヒソ声で先生に話しかけたのです。
いつもは「静かにして」と言いたくなるほど大声の息子が自然にヒソヒソ声になっていて驚きました。「小さい声で話してね」と言わずして小さい声になったのです。“ペーシング”の効果を目の当たりにした瞬間でした。
ガミガミママは今日で卒業!行動科学を使えば品良くしつけができる
この“ペーシング”の手法は、美術館やクラシックコンサートなど大きな声を出してはいけないところでの声かけにも有効です。楽しくなって大声を出してしまった子どもを静かにさせようとしたのに「静かにしなさい!」というお母さんの声だけが響いてしまう、なんていう状況は避けたいものです。
また、自分が大声を出しているという自覚がない子どもに「静かにしてね」と言っても、何がいけないのかわからないことも。そんなときはお母さんがヒソヒソ声で
「これくらいの声で話してね」
「アリさんの声で話そうね」
などと、子どもにも分かりやすい表現で伝えると良いですね。
子どもにすぐに伝わり、お母さんのストレスもぐんと軽減される“ヒソヒソ声”。不要に叱ってお互いに疲れるのを避けるためにも、ぜひ取り入れてくださいね。