1歳児が繰り返しいたずらをする理由
1歳前後の子どもを見ていると「どうしてそんなことするの?」とこちらがびっくりするようないたずらを繰り返すことはありませんか?ちょっと目を離したすきにティッシュを引っ張り出したり、お財布や母子手帳ケースを開けて中身をバラまいたりなど、思い出すとキリがないほど。
お母さんから見るととってもやっかりなこのいたずら、実は1歳児にとっては大真面目な実験。「分かった!」と物事の仕組みを理解するまでの準備期間だったのです。
この時期は“実験期”とも言われ、色々とやってみて確かめる時期。 ただのいたずらに見える行動も、全ては大切な実験なのです。そして、同じ行動を繰り返すようになったら、集中して理解を深める時期への突入を表しています。
いたずらを“繰り返す”ことこそが成長の鍵。面倒でも付き合うのが良い
実験盛りの1歳を過ぎて2歳前後になると、子どもは同じ行動を繰り返しながら理解を深めていきます。それまではいろんなことを試して実験していましたが、繰り返すことで観察を深めながらその秩序を発見したり仕組みを理解したりするようになるのです。
例えば、おもちゃを並べてみたり、出したり入れたりを繰り返したり、気に入ったテレビ番組の同じシーンを何度でも繰り返し見たりするようになります。
お母さんは少し面倒に感じるかもしれませんが、ぜひ繰り返しに付き合ってください。それが子どもの集中力の元を育てます。
繰り返し遊びを親子で楽しむとコミュニケーションの練習にもなる
わが家の子どもたちの場合は、おもちゃを並べたり、規則的に繰り返したりする遊びの他に、テレビ番組の同じシーンを繰り返し見ることや、同じ質問を繰り返しすることなどが多かったです。
例えば、同じシーンを飽きずに何度も繰り返すうちに「〇〇ってどういう意味?」とたずねてきたり、自分なりにそのシーンと同じ状況だと思うと番組のナレーションを真似たりして確認しているようでした。
言葉のやりとりにもこの“繰り返し”は活きてきます。年長になった今でも続く、娘のお気に入りのフレーズはふたつ。
*「ママ、私のこと好き?」「ママはMちゃんが大好き!」の言い合いっこ
*「ありがとう」に「ありがとうって言ってくれて嬉しい!ありがとう!」で返す
このふたつを時にはエンドレスで言い合うのが大好きなようです。言っていて親子で楽しいだけではなく、こう言われたらこう返すんだな、というコミュニケーションの練習にもなっているのです。
繰り返しで生まれる探究力と集中力。ポイントは楽しい気持ちで続けること
子どもが仕組みや秩序を理解する力は大人が教えてすぐに身につくものではありません。まずは子どものうちに気が済むまで繰り返し取り組ませることが大切。
でもだからと言って、子どもが興味のないことを無理して繰り返させる必要はありません。また、お母さんが付き合わなければならないということもありません。面倒だなと思ったら休憩してもいいんです。
大切なのはお母さんも子どもも楽しいという気持ちで続けること。子どもが興味を持って続けて繰り返すようなことをさせてみましょう。
お母さんに見守ってもらいながら繰り返し探究してわかったことは、将来のさらなる興味に活きてきます。いつかこれだ!という興味の対照を見つけたとき、培った集中力でグングン邁進していくでしょう。