「もう小学生なのに膝の上に乗ってきたり抱きついて来たりされると、赤ちゃんじゃないのにと戸惑ってしまう」
「何歳くらいになったら甘えるのをやめさせるべき?」
そんな疑問をお持ちのママたち、是非読んでくださいね♬
中学生や高校生になっても、子どもは親に甘えたいもの
子どもは親から離れてどこかへ冒険に出かけていってはまた戻ってくることを、日々繰りかえしています。例えば公園に着くなりブランコに向かって駆けていき、ひとしきり遊んだらママのところに戻ってくるといったような行動です。そしてママの顔を見ておしゃべりしたり抱きついたりしたらあっという間に今度は滑り台へ・・と、その様子はまるで寄せては返す波のよう。
実はこういった行動は、離れていく距離や戻ってくるまでの時間が年齢が上がるに従って増えるだけで、基本的にはずっと変わりません。表面に出てくる行動に違いはあっても、子どもはどんなに大きくなっても親に甘えたいものなんです。
親は子どもにとって“心の安全基地”
なぜなら親は子どもにとって、いつだって心の安全基地だから。安心できる場所があるからこそ、子どもは旅立っていけるのです。
自立と心の安心はセットです。夢中でひとりで何かを達成した喜びを報告したいとき、少し不安なとき、あと少しの自信が欲しいとき。そんなときに子どもが再び広い世界へ飛び出していくには、心の安全基地で自分自身をエネルギー満タンにすることが必要です。それが“甘える”という行動に出てくるのですね。
つまり、子どもが甘えてくるときというのは、本人が何かに向かって頑張っているときでもあるのです。
子どもが発信する“甘えたいサイン”をキャッチしよう
あなたのお子さんはどんな形で甘えてきますか?ストレートに抱きついてくるお子さんもいれば、ママが家事をしているときにそばから離れないお子さんもいるかもしれませんね。
例えば、私の教室でのリトミック年長クラス。秋を過ぎるころから保護者の方々は小学校入学をイメージし始めます。
「そろそろこれくらいは自分でできるようにならなくちゃね」
「もう小学生になるんだからひとりでやってみて」
といった声かけが増えてくるのも例年見られる光景です。恐らくどのご家庭でも少なからずそうでしょう。親が送迎していた幼稚園や保育園から、ひとりで登下校するようになる小学校へのステップはそれだけでとてつもなく大きな一歩に見えるものです。
ところが不思議なことに、周りの大人がそんなふうにソワソワし始めると途端に、子どもがかえって甘えん坊になることも少なくありません。ママの横にくっついて活動したがったり、抱っこをせがむお子さんもいます。そんなときは私もぎゅー!っと抱っこするメロディを弾いて親子のスキンシップの時間にしてしまいます。子どもたちの安心した笑顔といったらありません。
例えば、小学校高学年の息子。さすがに外で抱っこをせがむことはありませんが、サッカーで疲れ果てた日の晩は必ず足のマッサージをせがんできます。ふたりでお布団の上でその日の話をしながらゆっくりスキンシップをとる時間が持てた翌日は、彼の心が安定していることをその表情が毎回教えてくれます。
例えば、中学生の息子。思春期になり親子で一緒に出かけることはほぼありません。それでもたまに、自分の部屋ではなくリビングで過ごしていることがあります。何も用事はないのに私のそばにいることが彼のサイン。私も黙って同じ空間でただただ一緒に過ごしています。そうしているうちに彼の方から最近の近況を話してきたり、今打ち込んでいることをほのめかしたりしてきてくれます。
子どもによってサインはそれぞれ。そのサインを一番上手にキャッチできるのは、いつも一緒に過ごしているママでしょう。
サインをキャッチしたら・・ママの役目とは
どんなに大きくなっても子どもは甘えたいもの。子どもが戻ってきたときにいつでも温かく迎えいれてあげることが親の役目です。甘えたいサインをキャッチしたら、
- ぎゅーっと抱きしめる
- 一緒にお風呂に入ってスキンシップをとってあげる
- 手を繋いで子どもの話を聞いてあげる
- 髪をとかしてあげる
- 体をマッサージしてあげる
- そばにいてあげる
というような方法で子どもを見守ってあげてくださいね。近い距離にいること、スキンシップをはかることがとても重要です。どんなときにもそこにいてくれるという安心感が、子どもの自立をぐんと後押ししますよ。
あくまでも“波が返ってきたとき”に甘えさせるのがポイント!
子どもが求めていないのに先回りしてこちらから手出し口出しするのではなく、子どもがサインを出してきたときに甘えさせてあげてくださいね♪