ベテラン保育士・ベテラン教諭である村上栄子さんの記事は、母親の視点ではなかなか気づくことのできないことを専門家の視点で優しく紐解いてくれます。「そうだったの?」「そんな理由があったのね」と聞いてはじめて深く納得できることがたくさん!
今日はそんな村上さんに、改めて時間をいただき色々とお伺いしてみました。
ベテラン保育士が子育てを学ぼうと思った訳
まずは読者の皆さんに、簡単な自己紹介をお願いします。
こんにちは、村上栄子です。幼稚園教諭・保育士歴25年で、現在も現役保育士として毎日、たくさんの子どもたちと過ごしています。
また、乳幼児専門おやこ教室の代表として、おやこリトミックやキッズダンスのレッスンもおこなっています。休日を利用してキッズコーチング子育て講座も開催しております。
編集(以下編):保育士さんになられて長いですが、最初のきっかけはどういったものでしたか?
村上(以下村):学生時代から、絵画制作や音楽やダンスが好きだったことと、幼稚園の先生って楽しそうだなと感じていたことです。子どもと触れ合う仕事っていいなと思い、進学するときに保育教育関係の専門の大学を決めました。
実際なってみると苦労もありますが、とてもやりがいのある仕事だと思います。子どもの成長を感じたときはやはり嬉しいですね。
編:そうなのですね。では長年現場の先生として保育に携わってきた村上さんが、改めてキッズコーチングを学ぼうと思ったのはなぜですか?なにかきっかけがありましたか?
村:もともと体を動かすのが大好きで、ダンスをずっとやっていたんです。子どもにも気軽に楽しくダンスを伝えたいなと思い、キッズ向けのダンスインストラクターになろうと思いました。
そこで色々と探しているときにキッズコーチング協会のキッズダンスインストラクターという資格があるのを見つけました。それが一番最初のきっかけです。
ダンスの指導を学ぶつもりが、子どもの発達理論に魅せられて
編:ダンスを教えようと思ってのことだったんですね。それがどうして、コーチングの講師をしようと思うようになられたのですか?
村:ダンスインストラクターの内容に、子どもの年齢別発達段階のお話があったんです。
子どもの心の成長についての理論を知り、保育現場で体験的に実践してきたことが理論付けされていたことで、自分がやってきたことに確信が持てたんです。それに子どもの行動や態度についてもより理解が深まりました。
編:なるほど。現場で一つ一つ積み重ねてこられたことが理論として存在していたと知るのはきっと心強かったでしょうね。
村:そうなんです。実際にすごく感激して。この感動を現場の先生たちに伝えたいと思って講師活動をはじめました。
編:ではその講師活動ですが、現在は具体的にどんなことをされていますか?
村:保育の現場では、新人の若い先生向けに研修をしています。体験しながら肌で学ぶのもとても大切だと思うのですが、キッズコーチングの理論を最初から知っておくことで、若い先生がしんどい思いをすることが減ると思うんです。
経験が浅いうちはクラス運営などで悩むことが多いのですが、この理論を知っておけば解決できた、問題にはならなかっただろうな、など、自分の若い頃を振り返っても思うからです。若い保育士にこそ、どんどん広めていきたいと思っています。
また、地域の子育て中の方々に向けて子育て講座を開催しております。コロナ前は地域イベントを開催し、定期的に気質診断などもしていました。コロナが落ち着いたら、またたくさんのお母さんにお会いできるイベントもやりたいですね。
編:イベントもあるんですね、楽しそうですね。
村:そうなんです。お子さんのことを伺ったり、ちょっとしたお悩み相談なんかもあって、お母さんたちもすごく楽しんでくださいます。今はコロナ渦で難しいですが、実際に会って話すとやっぱり楽しいですね。早くみんなが楽しくワイワイできるといいなと思っています。
不慣れな“書く作業”に向き合っても、保育士としての経験を伝えたい
編:ままとこネットの活動に参加したのはどうしてですか?
村:やっぱり私の「保育士歴25年」というのはある意味強みというか、それだけ長く保育の現場にいたからこそお伝えできることってあると思ったんです。
お母さんたちは子どもが園で何をしてどんな風に過ごしているかは見えませんよね。でも園生活に対する心配や不安はいっぱいある。どこまで園の先生に相談していいのか、こんなことを聞いてもいいのかと悩むお母さんたちも多いと思います。
それなら私の今までしてきた経験を元にお伝えできることを、より多くのお母さんたちにお伝えできる機会になるのでは、と思いました。
編:実際に書いてみていかがですか?書くのは楽しいですか?
村:こんな風に体系立てて書くということははじめての経験で、毎回時間がかかっています。
自分が体験して肌で学んだことなどを、読む人に少しでも分かりやすく、少しでも参考になるようにと考えながら書いているのですが、なかなかさらっとは書けません。まだまだ試行錯誤中です。
パッと思いつく事例やお伝えしたいことはたくさんあるので、これからも少しでも読者の方の心に届くよう、書いていきたいです。
ままとこはキッズコーチングを伝えるために必要な場所
編:ままとこネットの活動は、村上さんにとってどんなものですか?
村:子育てに不安を抱えたり、悩み迷ったりしている方へ少しでも前向きになれるヒントをお伝えしたいと思いながら書かせて頂いております。
子育て中の皆さんに伝えたいと思いながら書いていると、私自身の考えもいろんな視点が見えてきて、日々の保育の実践の選択肢も広がってます。
キッズコーチングの理論をお伝えできるこの場所は、なくてはならないものになっています。
編:そんな風に言ってくださってうれしいです。ありがとうございます。最後に、読んでくださっている方へのメッセージをお願いします。
村:子育て中の方々が自分らしく生きられるよう、子育てがもっともっと楽しくなるよう、すぐに実践にできるものをお伝えしていきます。ぜひチェックしてみて下さい。
ほんのちょっと視点を変えるだけで、子育てが楽に変わっていくのを実感していただきたいと思っています。
保育士としての長年の経験があるからこそ、たどり着いたキッズコーチング。その理論を保育士の視点から分かりやすく解説してくれる村上さんの記事は、園ママたちにとって心強いサポーターになるはず!
ママたちには見えない園生活のことや先生たちの視点も見ることができて、本当にそうだったのね!と目からウロコが落ちることも。
ママたちの役にたちたい!と心から思って記事を書いてくれる村上さん。これからもよろしくおねがいします♪