子育ての最終目標は子どもの自立。行動を考えるきっかけになる言葉をかけよう
朝の支度やおもちゃの片付けなど、子どもと接する中で「〇〇しなさい」と行動を指示するフレーズを使いがちではありませんか。
私はよく使っていました。
特に朝出かける準備をしているときは
「マスクつけて」
「メガネかけて」
「靴を履いて」
「ジャケットを着て」
と指示のオンパレードでした。
子どもを自立に導くためには考えさせることが大切と頭で分かっていながら、行動できていなかった私。
しかしある出来事をきっかけに、親の言葉の掛け方次第で子ども自身で考えて行動できるようになることに気がつきました。
自分で考えるきっかけは、問題を客観的に把握することから
あるとき、3歳の息子が口のまわりに真っ赤なパスタソースをいっぱいつけていました。
あまりの豪快さが面白くて写真を撮ろうとしたそのときです。息子が自分からサッと口を拭ったのです。
「口を拭きなさい」とは言っていません。
写真を撮られることに気がついた息子は、自分の口が汚れていることを認識して、どうすればいいか自分で考えて、ティッシュで拭くという行動に出たのです。
そのとき私はいつも「〇〇しなさい」と指示ばかり出して、子どもが自分で考えたり気づいたりするチャンスを奪っていたことに気がつきました。
口の周りを真っ赤にした息子のおもしろ写真は撮れませんでしたが、それよりも大切なことに気がつくことができました。
因果関係を意識した言葉がけが考える力を育てる
3歳ごろは自立心が育つ時期です。
なんでも大人の真似をして「自分でやりたい」と主張することが多くなります。
しかし、子どもの方から「〇〇したい」という前に大人が「〇〇しなさい」と行動を指示してばかりいると、子どもの中から湧き出てくる「〇〇したい」という要求がしぼんでしまいます。
いつしか自分で考えることなく、言われたことしかできないようになってしまいかねません。それは自立からはほど遠い状態です。
子どものやりたい気持ちを守りながら自分で考えて行動できるように効果的な言葉がけがあります。
「寒いから上着を着ようね。」
「手が汚れたから洗おうね」
のように因果関係を説明することです。1〜2歳のうちからこのように因果関係を意識した言葉がけをしていると、3歳になる頃には「お腹が減ったからおやつが欲しい」と言えるようになります。
過ぎたるは及ばざるが如し。細かい指示をやめて子どもの様子を実況しよう
子どものしつけを頑張ろうと思うほど、ガミガミ母さんになってしまう。そんな悩みを持っているお母さんも多いと思います。
目の前のことに一生懸命で視界が狭くなっているお母さん!
顔をあげて子どもがもうちょっと大きくなったときのことを想像してみましょう。お母さんが一から十まで指示していたのでは、将来自分で考えて動くなんてことはできるようになりません。
今日から自分で考える力を育てる習慣を取り入れましょう。
因果関係を意識した言葉がけができるようになったら、次にお母さんがやることは
「外は寒そうだね」
「手が汚れてるね」
のように〇〇しなさいの一つ手前の状況を実況中継すること。
とはいえ急に変えるのは難しいですね。まずはいつも通り「〇〇しなさい」と言っちゃった後でも大丈夫。
「次同じ状況になったら●●と言ってみよう」と考えるだけでも大きな一歩です。