子どもが落ち込んで帰ってきたとき、あなたならどうしますか?
励ます?アドバイスする?
実はこんなときは”聴く”がパワーを発揮するかもしれません。
根掘り葉掘りは逆効果。子どものペースに任せよう
子どもが落ち込んで帰ってきたとき、私たち親にできることって何があるでしょうか?
きっと、子どものことを思うパパママほど、根掘り葉掘り話を聞き出して“何かいいアドバイスをしなくては”と思ってしまうかもしれませんね。
気になってしまう気持ちも、色々と言いたくなる気持ちもわかりますが、そこはグッと我慢してください。親のタイミングで聞こうとすればするほど、子どもは話さなくなります。「話したくなったらいつでも聴くからね」と子どものペースに任せてみましょう。
子どもの話を聴く姿勢、3つのポイント
子どもが話したいタイミングが訪れたら、それを見逃さず、聴こうとする姿勢を忘れないでください。下記に3つポイントを載せておくので参考にしてみてくださいね。
① ひたすらうなずく
うなずきやあいづちをすることで、子どもに“あなたの話を聞いているよ”ということが伝わり、“認められている”と感じることができます。そうすることで、安心して話をすることができるようになります。
② 子どもの言った言葉をそのまま繰り返す
子どもの気持ちや使った言葉をそのまま返してみましょう。「嫌だった」→「嫌だったのね」という具合に。そうすることで、子どもに“気持ちを受け止めたサイン”を送ることができます。また、言っていることをそのまま繰り返すことで、子どもは自分の言っていることを確認することができ、気持ちの整理をすることができます。
③ 子どもの気持ちを言葉に置き換える
子どもはまだまだ言葉を知りません。例えば、子どもの「やりたくない」の一言にも、さまざまなバリエーションがあります。でも、語彙が少ないから「やりたくない!」の一言にすべて集約されてしまうのです。だから、パパやママがその気持ちひとつひとつを言葉に置き換えてあげましょう。
子どもの気持ちにぴったりの言葉を探そう
転園したてのある日、娘が元気のない様子で降園してきました。疲れたのかと思い、様子を見ていたところに先生からの電話。先生が今月制作予定のものを作ろうと誘っても頑なに「やりたくない!」と答えた娘を心配しての連絡でした。
先生は制作が苦手なのかと思ったようですが、元々そういうことは大好きな娘。きっと他に理由があるだろうと思い、話してくれるのを待ちました。
お風呂に入っていると「あのね」と話し出した娘。制作をやりたくなかった話もしてくれました。
そこで「今日はやりたくなかったのかな?また明日やってみようか?」「ひとりでやるのがいやだったの?先生と一緒にやってもらう?」「まだ園に慣れていないから、嫌だったのかな?」と、気持ちを言葉に置き換えてみました。
すると「一人でやるのが嫌だった」と教えてくれたのです。転園したてで、お友だちや先生と仲良くなれるかの方が気になって、制作物を作る気になんてなれなかったそう。
何人かのお友だちができ、園にも慣れてきた頃、すごいスピードで制作物を仕上げたと先生から連絡をいただきました(笑)
落ち込んだ子どもの話は“聴く”だけで大丈夫
子どもが伝えたいことをできるだけ子どもの身になって理解し、理解した言葉で返すようにすると「パパやママは、僕(私)のことをわかってくれる!」「パパやママは自分のことを大切にしてくれる」と感じられます。
そうすることで、自己肯定感がどんどん育ってきます。自己肯定感が育てば、たとえ落ち込んだって大丈夫!壁は自分で乗り越えられます。
だからパパママ「自分は聴くことしかできない」なんて落ち込まないで。“聴く”だけで十分子どもの力になっているのですから。