子どもと池を覗いているときに「そんなに顔を出したら落ちるよ!」と伝えると本当に池に落ちてしまったことがあります。幸いとても浅い場所だったので怪我もしないで済みましたが、私が言葉のかけ方を変えていたら落ちなかったかもしれません。
どういうこと?と思われた方は、じっくり読んでみてくださいね♪
子どもに指示を出す時は禁止ではなくしてほしいことを言おう
子どもと外を歩いているときに、急に手を振りほどいて走っていこうとする、なんて経験のあるお母さんは多いでしょう。
そんなときは「行かないで!」「走らないで!」などと言いたくなりませんか?でもそれを言っても子どもは聞く耳を持ってくれず、さらにスピードアップして危険を感じる、などと言うこともあるでしょう。
しかし実は、子どもには「○○しないでね」という言葉はとても分かりにくいのです。
そんな時は「手を繋ごうね」と伝えるようにしましょう。してほしいことを伝えるだけで、子どもが理解しやすくなります。
子どもの脳はイメージ優先。「しないで」という言葉を理解できない
子どもに「○○しないでね」という言葉が伝わらないのには理由があります。
“しないで”という否定は子どもの脳は理解しにくいのです。
例えば「手を離さないで」と伝えると“手を離す”ことをイメージしてします。同様に「転ばないで」と伝えると転ぶことをイメージするのです。
子どもは頭でイメージしたことを素直に行動に移しますので、しないでと言われたことをしてしまうという結果になります。
お母さんはできるだけ否定語を使わず“こうしてほしいな”ということを肯定文で伝えるようにしましょう。
保育園児のお散歩で、手を繋いで歩ける言葉掛けの工夫
私が働いていた保育園では戸外へお散歩に行くときに、必ずみんなで手を繋ぐことになっていました。
しかし1歳のクラスでは、手を離してしまう子が多かったのです。保育者がいくら「手を離さないで」と伝えても状況は変わりませんでした。
そこで「手を繋げたお友達はどこかな~」と手で望遠鏡のようにして探す素振りを見せると、多くの子が手を繋いで、見せてくれたのです。
これは”手を繋ぐ”という肯定文が子どもにとってイメージしやすかったからです。
言葉の掛け方を否定分から肯定文に変えるだけで、子どもへの伝わり方が大きく変化した経験でした。
してほしいことを素直に伝えるだけで、子どもの行動が変化する
子どもに避けてほしいことはたくさんありますね。転んだり、水をこぼしたり、転落したりと様々なことから子どもを守りたいと思う方は多いでしょう。
「転ばないでね」「こぼさないでね」「上らないでね」の代わりに
「気を付けてほしい」「ゆっくり持ち上げてほしい」「高い所から降りてほしい」
と肯定文に言い換えるだけで、子どもの行動が変わり、危険から守ることができるのです。
お母さんは子どもに手を離さないでほしい時は「手を繋ごうね」と肯定文で言いましょう。きっと何度も「離さないで!」と言うよりもずっと楽にお出かけできますよ。