なんでもやりたい3歳 vs やらせたくないお母さん
何でも自分でやりたがる3歳児に手を焼いているお母さんも多いのでないでしょうか。こぼしたら大変なことになるシリアルを自分で注ぎたがったり、一人で持てるはずもない米俵を運びたいと言ったり。
私の場合、子どもが「やりたい!」と言った瞬間に頭の中には後始末という大変な未来が映し出されて、秒で「だめ!」と答えていました。
私が貴重なチャンスを逃していると気がついたのはキッズコーチングを学んでからでした。
3歳は”何でも”自分でやりたがるときです。だから、失敗したときはその後片付けまで子ども自身にやってもらえば良いのです。水をこぼしたら、拭き方を教えるチャンスなのです。
3歳は自立心が育つとき。やりたいと言ったからには最後まで
子どもの心の成長にも順番と段階があります。3歳は自立心が育つと時期と言われています。自立とは自分の行動に責任を持つということです。その第一歩を経験するのに最適なのがこの時期です。
子どもが「やりたい」と言ったことは、大人の都合で止めることなくやらせましょう。お母さんが「やらせたくないな」と思うのは、後片付けが必要なことが目に見えているからだと思います。責任を取ることを教えるために、水をこぼしたら、拭くところまでやってもらいましょう。
拭くという作業一つとっても、ティッシュで足りるか、雑巾が必要か、拭くのはどの向きがいいか、汚れが広がらないかなど、考えるポイントはたくさん。自分でやってみることで色々な発見があるはずです。
トマト系のスパゲッティを「好きに食べていいよ」と笑顔で言える理由
娘が2歳のころ、よく行っていた近所のイタリアン。娘はスパゲティボロネーゼ(真っ赤)にチーズ(ベタベタ)をたっぷりかけて食べるのがお気に入り。レストランの平なお皿で汚さずに食べるのは、大人でもちょっと難しいです。
腕まで覆うエプロンをつけていたので洋服こそ汚れなかったものの、食べ終わった後のテーブルを見ると、案の定あちこちが真っ赤です。「汚れちゃったね」というと、娘はナフキンで机をゴシゴシ。自分が汚した分は自分できれいにしています。
普段からこぼしたものは自分で拭かせるようにしていました。初めは汚れを塗り広げるだけだったり、手の方が汚れたりしていましたが、回を重ねるごとに”拭く”という作業も上達してきました。
もう少し大きくなると、汚れることを予見してこぼれないように気をつけて食べるようになりました。
子どもの「やりたい!」を叶えてもお母さんの負担が増えないのが”自立”
”何でも”やりたがる3歳には”何でも”やってもらいましょう。やりたいと言ったことだけでなく、その”後始末まで”がポイントです。毎日忙しいお母さんにとっては、片付けは自分でやった方が早いと思うかも知れません。いや、片付ける時間がないから失敗してほしくない、が本音かも知れません。
実は子どもが自分から「やりたい!」という時期は、限定的なんです。大きくなってからお願いしてもやってくれません。だから3歳の自立心を育むのに最適な今だけは、子どもの「やりたい!」を尊重してみてください。
不注意で水をこぼすことは大人になってもあり得ますよね。ネックになっていた後片付けまで子どもができるようになれば、お母さんがうっかり水をこぼしても、さっと雑巾を手渡してくれるようになりますよ。