子どもに自分らしく自信をもって成長して欲しいなと感じることはありますか?
「できた!」を実感することが成長する1ステップ
実はどんなに親が「がんばれ!できるよ!」と応援したとしても、本人が小さな達成感や「できた」と感じた経験がないと「できるよ!」の言葉は実感できません。幼児期の「やったね」「できたね」という親からの言葉がその子の未来のやる気や自信を育てる種になります。
あなたもきっとわが子が初めて歩いた時「歩けたね!」と言ったことがあると思います。この様な経験があるからこそ応援の言葉が心に届くようになるのです。言葉が届くようになると「やってみよう!」と自信をもって一つ、また一つとチャレンジの階段を上っていきます。
「できた」は大きなものよりも小さなものがちょうどいいステップです。親や子どもの周りにいる人が、子どもの小さな成長や成功を見逃さず、しっかり認めることが大切です。本人が気づかないような頑張りを言語化して伝えると「できた」を実感し成長していくことができます。
「できた」は人と比べるのではなく、少し前の自分と比べる
「できた」の実感はほんの小さなことの積み重ねです。わが家では息子が3歳の時に保育園で習ってきたなわとびを友達と一緒に見せてくれたことがあります。自己流で跳ぶ息子に、一緒に見ていた祖母が「そうじゃなくて!こうやって!じゃないとお友達みたいに上手くならないよ!」と親切心から教えてくれたことがありますが、それ以降しばらく彼は家でなわとびをやらなくなりました。
彼はなぜやらなくなったのでしょう?どんな気持ちだったのでしょうか。
後日同じ友達が遊びに来た時、一緒になわとびをする機会が再来しました。相変わらず自己流でしたが、しばらく遊んでいるうちに、前よりも足をそろえて跳べるようになりました。チャンス到来です。「前より足が揃っててかっこいいね!」そう伝えると、彼は翌日から毎日なわとびで遊ぶようになりました。そこからどんどん上達していったのです。
「できた」「認められた」で回り出す自信のサイクル
自分の小さな進歩や成長は子どもには分かりにくいものです。大きな成果が出ないと実感できにくいこともあります。
そんな時に親から「これができたね」とできたことを認めてもらうと「自分はできているんだ」と喜びや達成感に繋がります。
この気持ちはもっとチャレンジしてみようという気持ちに繋がり、新しい「できた」を生み出します。こうして小さな「できた」は雪玉が転がるようにどんどん大きくなりながら、子どもの心の中に大きな成長と大きな自信を作ってくれるのです。
親子でできる小さなできたを見つける練習
子どもの中には結果が出なかったり、少しでも失敗すると感情的になって涙が出たり悔しい気持ちとまっすぐ向き合えなくて諦めたりするタイプがいます。
完璧主義なタイプは時に頑固になって「できない!」「もうやらない!」と癇癪を起すこともあります。
毎日の中で、結果だけでなく過程の中から小さなできたを見つける練習をしてみませんか?
「お母さん、この時こんな工夫したんだなって思うんだけど、どうかな?当たってる?」「ママ、前よりもここが良くなったと思うな~。〇〇ちゃんはどこが良くなったと思う?」と一緒にがんばりや成長したところを探しあってみましょう。
そうすることでチャレンジした事や小さなできたに気づき、自信を持っていろんなことに挑んでいけるようになっていくのです。