よく風水などでは玄関をきれいにするようにいわれますね。玄関は“気”の入り口であり、きれいな玄関だと幸運が入りやすいというのがその理由だとか。
風水に関心がない方でも、外から帰ってきてきれいな玄関を目にしたら気持ちがいいと感じるのではないでしょうか?
そんなきれいな玄関をキープするには、家族の協力が不可欠。ママがガミガミ言わなくても、子どもが勝手に靴を揃えたくなる仕組みをお届けします。
チョーク1本で完成、子どもが自然と靴を揃えたくなる靴置きマーク
ライフオーガナイザーとして片づけサポートもしている私ですが、小学校低学年の女の子を育てているママから「学校から帰るとリビングへ一目散。玄関で靴を揃えてくれなくて困っている。」というお悩みを相談されました。
玄関にある家族分の靴が出ていると圧迫感もあり、揃えていないと雑然としていて落ち着かなかったり、「靴の乱れは心の乱れ」なんて言われたりするのできちんとしつけをしたいというお気持ちがあったようです。
そこで、私がママにおススメしたアイテムはチョーク。靴を並べてほしい場所に、子どもの靴のサイズで足形を描くだけ!たったそれだけです。
小さな子が靴を揃えられないのは当たり前。行動科学を使ってサポートを
そもそも、子どもは何もない空間で靴を揃えることは苦手。それは、まだ空間認知力が未熟だからです。
空間認知力とは簡単に言うと“物体を立体的に把握できる力”のことをいいます。例えば地図を見て道順を頭の中で立体的に組み立てたり、押し入れの隙間を見てサイズを測らずにピッタリ収まる収納用品を用意できたりする人は空間認知力が高いといえます。
子どもはこの能力の発達が未熟なため、モノの形がどうなっているか、モノが空間にどう置かれているか正しく理解するのが難しいのです。
だからこそ、置く場所を見える化してあげることが必要!チョークで靴のマークを描いてあげると目印になり、揃えやすくなります。
これは“プレイシング”と呼ばれる行動科学を利用しています。コロナ禍でレジ前の床に出現するようになった足跡マーク。実は、あれもプレイシングを利用しています。あのマークがあるからこそ、特に意識することなくその上に立つことで、前の人との間隔をあけることができます。人が思わず動いてしまう仕掛け、それがプレイシングなのです。
自分で決めて自分で行動させると自立した子に育つ
わが家は5人家族と人数が多いので、リーズナブルなチョークを使って靴のマークを描いています。靴マークを出現させたその日から、子どもたちが自分で靴を揃えてくれるようになりました。末っ子に至っては、パズル感覚で楽しんでいるようです。
最近では「くつおきマーク」「足型シール」などの名前で、100均などでもシールが販売されているので、そちらを使うのも一つの手です。色もカラフルなものから、モノトーンまで様々ありますのでお家のインテリアに合わせて選ぶのもいいですね。
4歳以降のお子さんならば、シールを選ばせてあげたり、好きなチョークの色で描かせてあげるのもおススメ。4歳くらいになると先のことを見通す力である“予測脳”が発達し、計画性が育つと言われています。そのため自分で決めて自分で行動することがちょっとずつできるようになってくるのです。自分で選んだシールや描いたマークに靴を揃える。そんな行動が子どもの自立を育みます。
ママの“認める言葉”は子どもが勝手に靴を揃えたくなる魔法をより強力にする
言われなくても勝手に体が動いてしまう魔法の仕掛け“プレイシング”。最後にこの魔法をより強力なものにする方法をお伝えします。
それは、靴を子どもがマークに揃えたら、そのことを認める言葉をママからかけること!ぜひ「お、揃えたね」と言ってあげてください。
そうすることで、子どもに「それをやるのはすごく価値があることなんだ、良いことなんだ!」という良い記憶を植え付けられます。この良い記憶が習慣化へのポイントになります。詳しくはこちらの記事をご覧ください→子どもの習慣化のコツは安心と良い記憶にあり
大好きなママからの認める言葉は、子どもが自分で考えて行動する、挑戦することへのパワーの源になります。かけすぎ!ということはありませんので、安心してたくさん伝えてあげてくださいね。そうすることで、より強力な魔法になりますよ。ぜひ、試してみてください。