4月に小学校入学を控えたご家庭では、ランドセルをはじめ学用品や衣類などいろんなものを購入されていかれる頃ですね。その中でも最も大きい学習机に注目してみました。
リビング学習は向いている子と向いてない子がいる
最近は家族構成や住宅事情の変化を受けて、小さいうちから「子ども部屋」があるご家庭も多いようです。
入学準備の2大巨塔はランドセルと学習机ではないでしょうか。私も小さい頃、この二つを買ってもらったときに「もうすぐ小学生になるんだ!」と実感したのを覚えています。
学習机を購入した場合、いわゆる「子ども部屋」に置くことが多いでしょう。しかし小学校一年生が、はじめらか自室で一人でお勉強をするのはなかなか難しそう。そこで注目されるのが、ダイニングテーブルなどで勉強をする「リビング学習」です。キッチンの近くに子どもの学用品を集めたワゴンを置いたりと、一つのライフスタイルとして定着しつつあります。
実はこのリビング学習、全ての子どもに合うとは限りません。そこで今回は、お子さんのタイプに合わせて学習スタイルを選べるようにまとめてみました。
子どものタイプ別 おすすめ学習スタイル
リビング学習と自室学習では、どちらの方がより子どもが勉強するのか。シンプルにいうと保護者の方の関心はここにあるでしょう。
実はこの答えは「子どもによる」です。
リビング学習にも自室学習にもそれぞれメリットとデメリットがある、のではなく、子どもの生まれ持った個性によって合う・合わないがあるということです。
子どもには生まれ持った特徴によって大きく5つのタイプに分かれます。
そのタイプ別に最適な学習場所を見てみましょう。
Case1 「お母さん見て!見て!」が多いごきげんさん
楽しい気持ちや上手にできた喜びをすぐに誰かと共有したいタイプ。
このタイプの子には、リビング学習がおすすめ。
お母さんがそばにいて、時折視線を合わせ「見てるよー」を伝えることで、楽しく学習に取り組むことができます。
お片付けが苦手なことが多いので「お片付けB O X」をあらかじめ用意しておき、楽しくお片付けできる環境を整えることで、お母さんもストレスなくリビング学習を見守れるでしょう。
Case2 間違ってないか不安で先に進めない完璧主義
ちゃんとしたい、失敗したくないという気持ちが強いタイプ。
このタイプの子にはリビング学習がぴったり。もともと理解力の高いタイプですが、ノートの使い方やどの鉛筆を使うか、のように大人にとっては「え?そこ?」と思うようなところで引っかかって進まなくなってしまうことがあります。
そばで「それで合ってるよ」と声をかけてあげることで安心して学習を進めることができます。
親の姿勢をまねるのが上手なので、お母さんも隣で読書や家計簿付けなどを一緒にするのも良い効果が期待できます。
Case3 好奇心旺盛でじっとしていられないタイプ
じっとしているのが苦手で体を動かすのが得意なタイプ。お母さんは、学校で授業中にじっと座っていられるか不安かもしれません。ご家庭では10秒椅子に座ることから練習しましょう。
このタイプの子は「見張ってないとすぐ立ち歩いちゃう」と感じるかもしれませんが、実は個室学習が向いています。好奇心旺盛なため、周りの音や物に反応して思考が巡ります。だから、テレビやおもちゃや夕飯のおかずの匂いなど刺激の多いリビングでは、集中できない場合が多いのです。
個室では勉強道具以外は見えないようにすると目の前のことに集中しやすくなります。机前面は本を立てたり地図を貼ったりせずに、白い壁にするのが理想的です。立ったまま勉強できるスタンディングデスクもおすすめ。
Case4 新しい環境に慣れるのに時間がかる人見知りさん
幼稚園や保育園の入園時には、半年経っても毎朝泣いていたような新しい環境が苦手なタイプ。
このタイプの子は、リビング学習か自室学習かではなく「大きく変化させないこと」が大切です。小学校に上がって、初めての場所で緊張の毎日が始まります。そんなときに、家まで「小学生モード」にガラッと変わってしまうと、落ち着くところがなくなってしまいます。「春からは小学生♪」とウキウキしているのは周りの大人だけかもしれません。本人との温度差が大きくならないように注意しましょう。今までお絵描きをしていたローテーブルで宿題をしたって問題ありません。本人のペースに合わせて変えていきましょう。
Case5こだわり強めの癇癪持ちタイプ
好きなことにはとことん集中してこだわるタイプ。このタイプの子には個室学習がおすすめです。ノートの書き方、筆箱を置く場所、取り組む順番など、自分にとって最適な「マイルール」を持っていることが多いこのタイプは、お母さんがそばで見ていて口出ししてくると、途端にやる気を無くしてしまいます。
また、お気に入りのもに囲まれることを好むので、学習机や勉強グッズは自分で選ばせてあげると良いでしょう。予算やスペースの都合があるものは、保護者の方で先に選択肢を3つぐらいにしぼり、最終決定を子どもに委ねるとうまくいきます。
集中力が高いがゆえ、途中で邪魔をされるのを嫌うことがあります。子どもが自室に入る前に「○時になったら様子を見に行くね」など、先に予定伝えておきましょう。
番外編 個室学習させたいけど部屋がない場合の裏技
リビングでも自室学習に近い環境を作る方法をご紹介します。
好奇心旺盛タイプは、周りからの刺激を避けることが必要です。大きな段ボール箱の1面を切り取り、左右と前の三方を囲むように衝立にします。子どもが見えるのは段ボール箱の内側の何も描いてない面にしましょう。それだけでも視覚情報がシャットアウトできます。テレビや掃除機など音の出るものは、子どもが学習しているときは使わないようにしましょう。心地よいBGMも逆効果です。お母さんの動きも気になるので、別室にいるか一緒に読書などをするのも良いでしょう。
こだわりタイプの場合、切り替えが大切です。ダイニングテーグルに学習時だけ使うマットを敷いて”勉強モード”に切り替えるのがおすすめです。いったっん集中すれば多少の物音は気にしません。お母さんが「こうしたらいいんじゃない?」と口出しするのをグッと我慢できれば、リビング学習でも問題なく取り組めるでしょう。
子どもの個性に合わせることで、楽しい育児が可能になる
いかがでしたか?リビング学習と個室学習はどちらが良いのか?ではなく、子どもの生まれ持った特性に合わせてどちらが良いか考えてみましょうというお話でした。
日本キッズコーチング協会では、子どもが生まれながらにして持っている個性を“気質”と呼び、5つのタイプに分けて考えます。気質診断®︎はお母さんからお子さんの様子を聞き取る形で行うので、お子さんの同席は必要ありません。協会の全講師が気質診断®︎を行うことができますので、ぜひ一度診断を受けてみてください。この記事と合わせて読むと、お子さんにぴったりの学習スタイルがわかるのはもちろん、今まで理解できなかった子どもの謎行動の理由や、最適な言葉がけまで知ることができますよ。