頑張らなくても大丈夫!身の回りの、夏休みだからできる体験を探してみよう
長い夏休み「せっかく時間があるのなら、夏休みにしかできない体験をさせてあげたい」と思っているお母さんもいらっしゃるかもしれません。
とは言え、毎日暑くて外に行くのも大変ですし、兄弟がいると参加が難しい体験イベントなどもあるでしょう。
私も子ども達にいろいろな体験をさせてあげたいと思う反面、我が子4人を連れて、何かを体験しに行くと考えたら、想像しただけで気が重くなってしまいます。
頑張って体験イベントに出向かなくても、実は身の回りにも子どもを成長させてくれる体験はたくさんあります。
残りの夏休み、毎日の生活に体験を取り入れてみませんか。
学年別、伸びる力とおすすめ体験マニュアル
≪1年生≫
1年生は小学校に上がって環境が一新し、世界がぐっと広がります。
お友達の話を聞いたり、新聞広告を見たりして、ピアノ習いたい!サッカーしたい!などとあれこれいう子もいるでしょう。
発達段階的にも好奇心が育ち、いろいろなことに興味を持つ時期。“やってみたい”という好奇心はその後の学びを深めるにあたっても大切な気持ちになります。
体験に行くのは大変ですが、最近は英語やそろばん、ダンスやお絵かき教室、音楽教室、プログラミングなどたくさんの習い事がオンラインででき、無料体験できるものもあります。
全部習うのは時間的にも経済的にも難しい場合もあると思います。ですが“やってみたい”と“続けたい”は違う場合もよくあります。親の方は継続を前提に考えてしまいがちですが、実は子どもは「1回だけやってみたい」という気軽な気持ちであることも多いのです。
本当に習う場合は検討が必要になりますが、この夏はとりあえず、子どもの“やってみたい!”を体験してみるのはどうでしょうか。
≪2年生≫
2年生は集中力・思考力が育つ時期。体験しながら探求できるものがオススメです。
図工系でも、音楽系でも、理科系の実験でも、社会系の調べものでも、運動系でも何でもいいので、まずは子どもの好きな分野を1つ選んでみてください。
そして、その分野のことが少し詳しく書かれている、子どもが読みやすいと思った本を借りたり買ったりインターネットで調べたりしてみてください。
- お絵かきが好きな子=インターネットで見た面白い絵の書き方にチャレンジ!筆やペンを使わずにいつもと違う道具(スポンジ、ラップの芯など)を使ってみる、指で描いてみる、など。どうすれば欲しい風合いが出るのか、いろんな道具で試すのもあり
- 鉄棒が好きな子=逆上がりにチャレンジ!調べたものを見て、手の角度や足の位置を工夫してみる。今日はこれを試した、何回目でできた、など、チャレンジ記録をつけるのもオススメ
こんな風に好きなことを一つ掘り下げてみると、体験を通して思考力が育ち、集中力も育っていきます。
≪3年生≫
3年生は自分で挑戦してみたい!お手伝いしたい!という意欲が湧いてくる時期です。
自分でやってみたい!という気持ちは、今後自立していくのに大切なこと。まだ1人では難しいこともあるかもしれませんが、できる限り子どもの思いを尊重して、挑戦させてあげてください。
いまいち自分で挑戦したがらない…という場合は、思い切って夏休みのあいだ家事を任せてみるというのもオススメです。
最初は失敗もつきものですが、失敗は成功のもと。失敗したらどのように対処したらよいのかまで一緒に体験することで、対応能力はぐっと上がります。
この時期は身体の成長面からも家事一般をやりこなせる力がついてきます。興味の有無もあると思うので、まずはやってみたい家事からスタートして、夏休み中に家事マスターを目指してみるのはどうでしょう。
≪4年生≫
4年生は先を予測する力が育つ時期。先々のことを思い浮かべて計画を立てられるようになるので、何か計画を立てて行動してみるという体験させてあげるのがオススメです。
お出かけの計画というと旅行を想像するかもしれませんが、そんなに大きいものじゃなくても大丈夫。
公共交通機関を使ってお買い物に行く機会があるのであれば、家を出て帰ってくるまでの計画を任せてみるとかでもいいですし、子ども自身の用事で何件かお店をはしごする予定であれば、その時間配分などを考えてもらうというのも良いでしょう。
冷蔵庫の中身を見ながら、数回分の献立を考えてみる、というのも楽しいかもしれませんね。
こうした小さな計画を立てる習慣から、先のことを見通して今何をするかを決める計画力が育っていきます。
≪5年生≫
5年生は周りの人を思いやり、協力しながら行動する力が育っていきます。この時期はぜひお友達や兄弟など、誰かと一緒に体験する機会を作ってみてください。
- 安全な範囲で兄弟だけでお出かけ=普段の行動範囲も親がいないと不安になったりするもの。いつも守られていることを理解したり、兄弟で助け合ったりすることを学べます
- おじいちゃん、おばあちゃんとお出かけ=例えばちょっとした階段が自分と同じスピードでは登れないことなどを通して、年長者は敬うだけではなく労わる対象でもあることが学べます家でできることで言うならば、お友達や兄弟と一緒にお菓子とか何かを作ったりするのもいいでしょう。誰かと協力してひとつのことを成し遂げる経験が、大きな喜びを運んでくれることを知ることができます。
家でできることで言うならば、お友達や兄弟と一緒にお菓子とか何かを作ったりするのもいいでしょう。誰かと協力してひとつのことを成し遂げる経験が、大きな喜びを運んでくれることを知ることができます。
誰かと行動を共にすることで、他人を思いやる心が育っていきます。
≪6年生≫
6年生はこれまでの積み重ねにより、自信が育つ時期です。「うちの子、こんな感じで大丈夫かな、中学校行けるかな」なんて心配になってしまう方もいるかもしれません。でも、大丈夫。一歩一歩確実に培ってきたものがあります。
6年生にはあれこれとこちらがお膳立てしてあげなくても大丈夫。
子どもが何かに挑戦したいと伝えてくれたときは、心の中では少し不安に感じたとしても、我が子を信じて、どんと構えてぜひ「お母さんはいつもあなたの味方だよ」「どんなあなたでも大好きだよ」とメッセージを伝えてあげてください。
6年生は子ども自身の力で大きく羽ばたいていくことができます。信じて任せることが「信頼されている」自信を子どもに与え、さらなる飛躍につながるでしょう。
発達の遅い早いは関係なし!子どもの成長に合った体験がその子の力を伸ばす!
学年ごとに、その時期に伸びる力と絡めておすすめの体験をご紹介させていただきました。
とは言っても、子どもによって、もともと得意なもの、そうでないものもありますし、成長のスピードも違います。
学年は前後2学年くらいを目安にし、あとは子どもの様子をみながらどんな体験がしたいかを親子で一緒に相談して決めてみてください。
先取りして少し難しい体験をさせたくなることもあるかもしれません。しかし、習得する能力には順番があります。無理せず成長に合った体験をさせてあげることで、一段一段着実に成長していくことができます。
どんな小さな体験でも“子ども自身が”体験することで大きな学びになる
「○○ちゃんはこっちの習い事の方が合ってるよ!」「家の中汚れるからやめて!」「こうした方が美味しくなるよ!」「そのスケジュールだと間に合わないよ!」…
子どもの姿を見ていると、いろいろと言いたくなることもあるかもしれません。私も子どもの挑戦を前に「それはこぼして汚くなるからやめて!」などとつい否定的な言葉をかけてしまうこともあります。
体験は失敗するかもしれないし、成功するかもしれません。よくわからない結果になることもあるでしょう。どういう結果になるかは分かりませんが、どうなったとしても、最後まで責任をもって自分で“体験”することで初めて分かること、感じること、考えることがたくさんあります。
体験させてあげると決めたらぜひ、必要以上に口を出さずにお子様の挑戦をそっと見守ってあげてください。