0歳のおもちゃは意図を理解すると遊びやすくなる
赤ちゃん用のおもちゃと言うと、どのようなおもちゃが思い浮かぶでしょうか。握って振り振りするおもちゃ・頭の上でぬいぐるみや飾りが回るメリー・触ると音が鳴るおもちゃ…いろいろあると思います。
世の中にはたくさんの赤ちゃん用のおもちゃがありますが、実はそのおもちゃの多くには共通する特徴があります。それは五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)特に視覚・聴覚・触覚に働きかけるものになっているということ。
赤ちゃんは生まれた時から五感を持って生まれますが、どの感覚も程度の差はあっても発達途中。0歳代の1年間で生活全般を通して味覚・嗅覚を含む五感を刺激することで、赤ちゃんの脳はすくすく発達していきます。
0歳代での五感の刺激が、その後の学ぶ力の源になる
0歳代は感覚期と呼ばれ、1年かけて感覚が育っていく時期と言われています。先ほどもご紹介した五感に働きかける刺激を与えてあげることで、少しずつ五感が育っていきます。
視覚を例に挙げると生まれたばかりの赤ちゃんの視力は0.01~0.02程度、そこから1年をかけて0.1~0.3程度まで上がると言われているので10~30倍とかなり大きな変化です。
五感が育っていくと身の周りの情報をキャッチできるようになるので「なんだろう」「気になる」「面白そう」と周りの物事に興味を持てるようになり、好奇心が育っていきます。
自分で興味を持ったことは進んで学びたくなるもの。0歳代で育つ好奇心はその後の学びの原点になります。
五感で感じる感覚を言葉とリンクさせる鍵は形容詞
赤ちゃんとのお話しのときにお勧めなのが、形容詞を取り入れながらお話しをしてあげるということ。
形容詞とは“~い”や“~しい”で終わる言葉のことで、五感に関わる言葉もたくさんあります。まだ言葉を話すことはできませんが、体験した感覚とともに少しずつインプットされていきます。
視覚「赤いね。丸いね。大きくてきれいな太陽の絵だね。」
聴覚「大きい音がするね。きれいな音だね。なんだか心地いいね。」
味覚「このお芋のご飯、とっても甘いね。おいしいね。」
嗅覚「何の匂いかな。なんだか臭いね。」
触覚「とっても柔らかいね。気持ちいいね。」
形容詞を使った会話の一例をあげました。ただ、考え出すと語尾などにより分からなくなってしまうこともあるので、そこまで厳密に考える必要はありません。五感に関わる言葉を少し意識して取り入れつつ、笑顔で楽しくお話ししてあげてください。
お母さんの優しい声と笑顔は赤ちゃんへの最高のプレゼント
情報社会の今、調べれば大量の情報が出てきます。調べれば調べるほど分からなくなって悩んでしまうお母さんもいるかもしれません。私も長女が産まれた1年は子どもが寝る度にスマホを手に取り、ひたすら育児情報を検索しては一喜一憂していた過去があります。
少しでも赤ちゃんの知育にいいことをしてあげたいと思うかもしれませんが、そんなに頑張りすぎなくても大丈夫です。
毎日笑いかけ、抱っこして、お世話して優しい声で話しかけてくれるだけで、赤ちゃんの脳はすくすく発達しています。
心の余裕があるときは「キーワードは五感だ!」と思い出しつつ、気負い過ぎずに1度きりの赤ちゃん時代を親子で一緒に楽しんでください。