切羽詰まっているときほど、止めさせようとするより違うことに気を引くべし!
子どもと一緒に入った公衆トイレで「待って!!まだ鍵開けちゃだめ~!!」と叫んだことのあるお母さんはいらっしゃるでしょうか?
わが家は子どもが4人いるのですが、もれなく全員に鍵を開けられそうになった(開けられた)経験があります。
子どもの成長に伴い、説明したら分かるようになりますが、3歳ごろまでは、まだ好奇心や実験欲、自分でやってみたい自立心など自己の欲求が勝って難しいもの。
そんなときは止めさせようとするよりも、違うことに気を引く方が現実的に危機を逃れられる可能性が上がります。
まさか開けたい気持ちを増幅させていた!?「開けちゃダメ!」は逆効果
「~しちゃダメ!」と言うと素直に受け止め、止まってくれる子もいると思います。ですがそうでないことが多いのが現実。
トイレのドアを開けられてしまうかどうかの瀬戸際で、止まってくれるかドキドキ反応を待つのは肝が冷えますよね。
人は禁止されることで、逆に「やりたい」という心理が働き、これを心理学用語でカリギュラ効果とも呼ばれます。目の前においしそうなスイーツが置いてあるのに「絶対食べたらだめ!」と言われるとつい食べたくなってしまう、それと同じような心理です。
また切羽詰まっているときほど、お母さんの反応も大きくなるので、お母さんの焦りとは裏腹に子どもは余計に楽しくなって開けたくなってしまうでしょう。
目指せ穏やかなトイレ時間。事前にアイディアをストックして乗り切ろう
では、違うことに気を引くために具体的にどのような関わりをしたらよいでしょうか。例えばこんな声掛けがあります。
・ママのカバンをぎゅっと抱っこして守っててくれる?
・壁に貼ってある絵の中に、知っている動物さんはいるかな?
・あれ?ゴーって音が聞こえるよ。なんの音だろうね?
子どもによって、目から入る情報に注目しやすい子、耳から入る情報に注目しやすい子、体の感覚に反応しやすい子がいます。うちの子はどの声掛けだと反応がいいかな?と探りながら、ぜひ鍵を開けることに勝る刺激を探してみてください。
できるタイミングで気の済むまでさせてあげると心が満たされる
この考え方はさまざまな場面で応用できます。例えばお風呂場でシャワーを浴びているのに、止めたり出したりして遊びだしてしまうときや、兄弟がテレビを見ているのにリモコンを押してチャンネルをポチポチ変えてしまうときなどです。
ただ、鍵の開け閉めやシャワーのレバーの開け閉め、ボタンを押す動作も好奇心や実験欲、自分でやってみたいという自立心などからくるものなので、子どもの成長面ではさせてあげたいところ。
させてあげられるタイミングになったらぜひ「今ならいいよ」と気の済むまでさせてあげてください。成長欲が満たされて、次の成長のステップへと進む一歩になります。