周りの人からの褒め言葉は、子どもにとって誇らしいもの
子どもは人の中で様々な成長をします。子ども同士の関係で信頼や協力することを覚えるし、時には意見の相違でけんかもするでしょう。
また、保護者以外の大人との関係では社会のルールやマナーを学びます。親の言うことを全然聞かないのに先生やコーチ、近所の人の言うことはよく聞く、なんてこともあるかもしれません。
そんな周りの大人から「大きくなったね」「できるようになったね」と言われて子どもが喜ぶ姿を見ることもあるのではないでしょうか。その時は謙遜をせずに、ぜひ「良かったね」「ありがとうございます」と答えましょう。
子どもは謙遜を知らない。「僕はだめなんだな」と思ってしまう可能性アリ
子どもにとって親以外の誰かに褒められることは、特別感があってうれしいものです。ところが、お母さんはとてもうれしい反面「そんなたいしたことないんです」「うちの子は全然だめです」など、つい謙遜してしまうことがあります。
子どもには“謙遜”という概念はありません。お母さんの謙遜は子どもにそのまま伝わります。「僕は大したことないんだな」「私は全然だめなんだな」と思ってしまうのです。
もし、誰かに褒めてもらえたら「ありがとうございます」「頑張ったんですよ」と答えてみましょう。お母さんの素直な受け答えを聞くと子どもはやる気に満ち溢れ、もっと頑張ってみようと思います。
周りの大人の褒め言葉がお母さんの受け答えで子どもの心に染み込む
先日、私は仕事の打ち合わせをする予定がありました。
その日はまだ長期休みで、子どもの預け先もなく、仕方なく連れて行くことになりました。人前ではしっかり者として振る舞おうと頑張る娘に、打ち合わせのメンバーが「頑張っているね」「えらいね」と声をかけてくれました。
また、塗り絵を見せる娘に「お寿司の色がカラフルだね」「とても丁寧に塗れているね」と褒めてくれました。私も「ありがとうございます」「そう言ってもらえるとうれしいです」と答えました。
娘はとても得意顔で、その日は最後まで頑張って静かに過ごしてくれました。さらに、苦手だった塗り絵に夢中になって家でもたくさん披露してくれるようになりました。
周りの人の褒め言葉は子どもと一緒に受け止めるトレーニングを
子どもは大人が思っているよりも案外いろいろなことが分かっていますし、話もよく聞いています。
周りの人は、あなたの子どものことをあなたと違った視点で褒めてくれるかもしれません。
驚くことがあるかもしれませんが、ぜひ褒めてくれた方の視点や言葉も一緒に大切に受け止めてください。
受け答えを急に変えられないと思う方は、謙遜してしまったあとからでもいいので付け足してみてください。
例えば「そんなことないんです。でも頑張ったんです」「たいした事ないんです。でもうれしいです。〇〇ちゃん良かったね」などです。
できることから始めてみて、子どもの表情をみてみましょう。きっと誇らしげにしているのではないでしょうか。