子どもが新生児の頃は、育児書に書いてあるとおり、お風呂上がりにせっせと保湿クリームを塗っていた私ですが、子どもが大きくなるにつれ、必要性を感じなくなり、、、
肌が強すぎた母の小さな失敗談
日本の冬の乾燥はとても厳しいですね。わたしは喉が弱いので、一冬に一度は声が全く出なくなるほど喉を痛めてしまいます。そんな私ですが、皮膚はとても強いんです。長女を出産するとき、切迫早産で3ヶ月も入院したことがあります。その間ずっと点滴が続き、腕は針とテープの痕だらけでした。
それでも大した痒みもなく、赤くなることさえもありませんでした。それは看護師さんも驚くほどの皮膚の強さでした。
そんな無敵な肌を持つ私は、乾燥でも肌が荒れたことがありません。そのため、保湿クリームを使う必要性が人生で一度もありませんでした。その強すぎる肌のせいで、子どもの「かゆい」という声を無視してしまったことがあ流のです。
乾燥でお腹の皮膚が痒くなることを知らなかった母
子どもが2歳をすぎ、お話ができるようになったある冬の日のこと。子どもが「お腹がかゆい」と私に言ってきました。お洋服をめくってみると、少し赤くなっています。うっすら赤いポツポツも見えます。発疹が出る病気かもしれないと思い、私は様子を見ることにしました。ところが熱も出ないし、他に全く変わった様子はありません。そのため「大丈夫だから気にしないでいいよ」と放置しました。
その晩、子どもと一緒にお風呂に入った主人はお風呂から上がるなり「保湿クリーム塗ったって!」というのです。「乾燥して痒そう。お腹周りを特にしっかり塗って」と。
乾燥でクリームを塗るのは、CMでみる手荒れのときくらいだろうと思っていた私は「お腹も乾燥するの?」と驚きました。聞けば主人はひどい乾燥肌で、お腹、腰回り、太ももなど特定の場所が痒くなるそう。自分と同じだったから、保湿の必要性にすぐ気がついたのですね。
生まれながらの個性は、五感の感じ方にも影響する
人は生まれがならに個性を持っています。その個性は、五感と呼ばれる感覚器の感度にも違いをもたらします。同じ光でも眩しく感じる人と気にならない人がいます。同じ音でもうるさく感じる人と気にならない人がいます。それと同じように皮膚の感じ方にも違いがあり、少しの変化でも気になる人、何も気にならない人がいます。さらには体質によって乾燥しやすい、しにくいという違いもあるでしょう。
子どもが何か五感で感じたことを「不快だ」と訴えてきたときには、お母さん自身とは感じ方が違うのかもしれないという前提の上で話を聞いてあげることが大切ですね。
知ってるだけで子どもへの声掛けが変わる
母親と子どもは別の人間。言われてみれば当たり前のことなのですが、毎日のちょっとした出来事の中ではつい、お母さん自身の感覚で判断してしまうことがあると思います。それは当たり前のことなので自分を責める必要はありません。
この記事を読んでいる時点で、あなたは子どものために役に立つ情報を得ようという努力家なお母さんなのだと思います。その行動の結果として、この記事を読んでくれているのです。
この記事との出会いのような小さなきっかけの度に「この前眩しいって言ってたけど、結構辛いのかも」とか「ほっとけば治るよって言っちゃったけど、痛くて不安だったのかな?」のように振り返ることができればそれで十分。次からきっと、子どもの訴えをしっかり聞いて、それが自分の感じ方とは違ったとしても「この子にとっては辛いのかも」と考えられるようになっていますよ。
私以外の全員が乾燥肌のわが家。いただきもののいい香りのするボディークリームは、夫とこども二人が毎日せっせと使っています。