忙しい朝、子どもがなかなか起きてこない。起こしても起きない!ただでさえやることが多くて忙しい朝の時間、毎日何とかならないものかと困っている!とお悩みのママも多いのでは?
本日は現役保育士の私が、実際わが子に試したことをレポートします。お悩みのママの参考になれば嬉しいです!
自分で起きられる子に育てるコツは起こさないこと
忙しい朝、親が起こすことなく子ども自ら起きてきてくれたら大助かりですね。
ところで、あなたは朝スッと起きられるタイプですか?
正直に言います。私はとっても朝が弱いタイプ。
かつて起きられない子どもであり今も起きられない大人である私は、朝起きられないことの弊害を誰よりもよく知っています。だからこそ子ども達には自分で起きられる人になってほしくて一念発起。いろいろと接し方を工夫することで、朝子どもたちが自分で起きてくる、という奇跡を成し遂げたのです!
その方法とはズバリ“起こさないこと。
寝坊しても大丈夫!失敗経験が子どもの心の回復力を育てる
いやいや、起こさなかったら、うちの子は遅刻して先生に叱られます!」という声が聞こえてきそうですね。
いいんです!遅刻しても!叱られても!
今からその理由をご説明しますね。
私が子どもだったころの昭和の教育は、何があってもへこたれない“心身の頑丈さ”が良しとされていました。
しかし、最近では何かがあってへこたれてもそれをうまく乗り切って、さっと切り替え元に戻れる“しなやかさ”が求められるようになってきました。
これを“レジリエンス”と言い、失敗体験がこの力を育んでくれます。
「遅刻して怒らたら子どもが傷つくんじゃないか、かわいそう」というママの心配もわかります。できるだけ子どもたちの失敗を事前に取り除きたいという気持ちが働くのはごく自然なことです。
ですがママ自身、失敗から得られることがあった経験もたくさんされているのではないでしょうか?
子どもの成長に合わせて手を放すと親子の信頼関係が深まる
生まれてすぐの子どもは、100%お世話が必要な状態です。生活のすべてを親がフォローしますね。でも、だんだん子どもの成長と共に子ども自身でできることが少しずつ増えていきます。
わが家では幼稚園に入園した頃から、少しずつ親もお世話をするから“見守る”に行動をシフトしていきました。その時の会話をご紹介しますね。
私が会話の中で意識したことは次の3つです。
- ゴール設定を自分でしてもらう
- 現在地の確認
- ゴールまでのルート選択と行動
4月から年中さんになるし、これからは自分で起きてくれると助かるんだけど、どうかな?
いいよ!①
ありがとう。ママは今まで7時半に起こしていたんだけど、何時に起きることにする?②
7時に起きる①
7時ね!どうやって起きようか?
目覚まし時計をセットしておく!③
いいね~!他には何かありそう?
うーん。そうだ!早く寝るね!③
いいね!試してみよう。やってみてうまくいかないときは、また一緒に考えよう。
たとえ、起きられなくても反省はさせませんでした。反省すると元気がなくなり、やる気もしぼんでしまうからです。
うまくいかないときは③を改善するために「うまくいくためにはどうしたらいいかな?」と質問をすることに徹しました。
最初は見守ることは勇気のいることでしたが、少しずつ親子でチャレンジしていくうちに息子との信頼関係が深まったと感じています。
失敗を成長の糧にする秘訣は、子どもの気持ちを受け止めること
レジリエンスを育むためは失敗体験が必要とお話しました。それに加え大切なのが、失敗をそのままにしておかないということです。
現在3年生になった次男。ほぼ毎朝5時半に起きていきます。失敗しては改善を繰り返した結果「朝ゲームをする時間にすれば、それが楽しみで起きられるし、ゲームをやりすぎることもないし一石二鳥!」ということに気付いたそうです。
とはいえ、目覚ましをかけ忘れたなど、ときどき起きられないときもあります。
ちょっぴりこだわりが強めの次男は、そうなるともう大変!「ゲームができない!!」とパニックです!
「なんで目覚ましがかかっているか確認しなかったのよ!」と言いたくなりますが、深呼吸をして気持ちを落ち着け「ゲームができないんだね」と受け止めます。
忙しい朝はつい怒ったり解決策を示したくなってしますのですが、子どもが言いたいことを全部言えるように聴きます。急がば回れと言いますが、この方法の方がずっと早く子どもが落ち着き、改善策を考えるモードに移行しやすくなるのです。
失敗してもママに気持ちを受け止めてもらった子は、新たに最適な方法を探ることができます。その繰り返しこそが、これからの力を生き抜く“レジリエンス”を育むことにも繋がります。
失敗は怖いことかもしれませが、怖がって行動しないことこそ失敗かもしれないと私は思います。
いかがですか?朝、起こさないチャレンジ一緒にしてみませんか?