いい加減にして!と言いたくなる1歳児の行動、実は喜ばしい成長の証
子どもは1歳を迎える頃“いたずら”を始めます。
ティッシュをひたすら出したり、お財布の中身を全部出したり、引き出しの中身を全部出したり。
引き出しの中身を全部出す子のお母さんは、さっき片付けたのにもうぐちゃぐちゃで、追いかけて片付けううちに一日が終わるということもよくあることでしょう。
「もう!いい加減にして!」などと怒ってしまうこともあるでしょうが、これは子どもにとって成長の過程で仕方のないことであり、むしろ喜ばしい行動なのです。
1歳児のイタズラは実はイタズラじゃない。好奇心を発揮しているだけ
1歳児は日々実験をしています。自分の身の回りにあるものはすべて初めて目にするものであり、どのように使うのか、出すとどうなるのか、入れるとどうなるのか、子どもには分かりません。
例えばティッシュ。ヒラヒラしたものを偶然引っ張って見ます。すると「出た!」という発見があり、そしてこの行動をもう一度、もう一度、と繰り返すのです。これがいわゆる“実験”です。
出すと次が出る。出したものは溜まっていく。このとき、子どもの中では“できた”という感情が湧き上がっています。
できたという感情を繰り返し味わう成長の過程で、子どものやる気を育てています。
危険でない限りは多めにみて、チャレンジさせましょう。
1歳児の実験をおおらかに受け入れるコツ:「ま、いっか」の楽観性
うちは、兄がとてもいたずらっ子でした。
水があれば入る。引き出しの中身は全部出す。扉があれば開ける。それはもう毎日大変でした。きっとどのご家庭でも起こっている事だと思います。
私はこのころキッズコーチングを知らなかったので、なぜそんなことをするのか、どうやったら止めてくれるのかひたすら考えていました。
引き出しの中身をだし、ティッシュを出し、びしょ濡れになる子どもに、ある日プツンと糸が切れたように「ま、いっか!」と思いました。
引き出しの服は適当に入れておけばしばらくそこで遊んでいるし、水に濡れても着替えればいい、と思うようになったのです。
すると、私がイライラしなくなったためなのか不思議と子どもの情緒が安定し、私自身の夢中になっている子どものキラキラした瞳に気がつき、幸せな気持ちで見守れるようになりました。
全ての行動に意味がある。環境を整理して大怪我を防ぎ、おおらかに見守ろう
子どもは必要な力を身につけながら成長しています。1歳前後ではやる気を育てます。これが大人の目にはいたずらに映ります。
1歳児はまだ物事を多面的にみて考えることはできません。大人の方が視点を変えれば、受け入れられる程度も変わってきます。ぜひ“やる気を育てているのね”と考えて観察をしてみましょう。
ただ、子どもの好きなようにやらせていると、どうしても危ないことや触ってほしくないものが出てきます。その場合は、子どもを叱るのではなく、そっとその場を離れさせたり、気を逸らして次の興味へ誘いましょう。
何かに取り組んでいるときに、小さなケガや失敗はつきものです。ぜひそこも含めて見守ってくださいね。