保育園へ子どもを通わせているお母さんから、毎朝“もう少し早く登園したいと思いながらイライラしてしまう” “朝がイヤでイヤで仕方ありません”という声が多く届きます。私の園で、保育園に駆け込んでいたお母さん方が工夫していたことをご紹介します。
イライラして伝わらない時はギュッと抱きしめて気持ちを伝えよう
私の保育園では“朝起きてくれないこと”が、お母さんたちの朝のイライラ原因第1位でした。
私の園のお母さん方は、“起きないとデザートなしだよ”とか“先に保育園に行っちゃうよ”など、罰を与えるよ、という言い方をしている人が多かったようです。本来伝えたいはずの思いとは裏腹にだんだんヒートアップしてお母さんも苦しくなっていました。
いろんな言葉を使って何度も怒るとイライラするので、ギュッと抱きしめてからお母さんの気持ちを伝える方法を試してもらいました。すると、子どもも大人も一旦イライラが落ち着く効果が出てきました。
朝の楽しみを見つけると登園までスムーズになる
平日は全く動かず起きないけれど、休日は自発的に起きられるお子さんがいました。
実はそのお子さんは、休日は大好きなテレビ番組があって急いでテレビの前に走り出していたのです。お母さんはその姿をみて、平日にも好きな番組が持てるよう一緒に探しました。
すると、観たいアニメの為に“早く起きよう”と思えるようになり登園までスムーズになりました。お子さんの朝の楽しみを、お母さんが一緒に見つけるのも鍵になります。
好きな音楽で目覚められるようにセットしたり、朝ごはんを子供の好きなものにしたり、朝しか飲めない特別なジュースを用意したりすることで効果があった事例もあります。“どんな方法で子どもをスッキリ起こせるだろうか?”と一日の楽しみの1つとして、ポジティブな視点でやってみるのも良いでしょう
子どもへのしつけは“できた・楽しい”の積み重ねで効果を実践させよう
毎朝自分で起きられないお子さんは、小さな目標(スモールステップ法)を設定してあげると効果的です。
例えば今まで7:45まで寝ていたのだとしたら、いきなり「6時に起きましょう」と高いハードルを設定するのではなく
「まずは7時半に起きようか」と少しだけ進歩できるステップから始めるのです。
スモールステップ法は、必ず子どもが達成できる目標までハードルを下げるのが大事です。子ども自身が効果を感じられると“頑張れば次もできる!”と、モチベーションが生まれて次のステップへと上っていけるようになります。
子どもへのしつけには、小さな小さなステップを上って自信を積み重ねてあげましょう。焦らないで、お母さんと一緒に一歩一歩進んでいけば子どもは必ず目標に到達できるようになります。
事例でご紹介したお子さんは、テレビのおかげで起きられるようになっただけでなく、寝る時間も考えるようになっていきました。ゲーム感覚でクリアできる小さなステップが楽しかったようです。是非、お子さんと一緒に小さな目標を探してみて下さい。