新入園から数ヶ月。新年度のバタバタを超えてそろそろ落ち着いてきたかな?と思ったら長期連休があったり、梅雨で雨の日が続いたり。お母さんにもお疲れが出てくる頃ですね。この時期に急に始まる子どもの登園しぶりの理由は、溜まった疲れだけではないようです。
登園しぶりの理由は、生まれ持った気質によってさまざま
新年度は新しいことだらけで、多少の登園しぶりは覚悟していたお母さんも多いのではないでしょうか。ところが、新生活のスタートから数ヶ月経ってから、急に登園しぶりが始まるケースも実は多いのです。やっと慣れてきて泣かずに登園できるようになったのに、なんでまた?
「先生と合わないのかな?」
「お友達にいじわるされたのかな」
お母さんの頭の中は悪い想像が膨らんでしまうかもしれません。
でも大丈夫です。新年度以外の行きしぶりにも理由はちゃんとあります。その理由は子どもの個性によって5つのパターンに分かれます。それぞれの特徴に合わせた対応をしていきましょう。
自分の子どもがどのタイプに当てはまるかわからない場合は、焦らず一つずつ試してみてくださいね。
いつもニコニコ ほがらかタイプ
楽しいことが大好きで、人見知りも少ない朗らかタイプ。4月の初登園は、お母さんが寂しくなるくらいあっさりと教室へ入っていける子が多いです。朗らかタイプが登園しぶりをする理由はおうちの方が楽しいから。園ではみんなが新しい生活になれるように、ルーティンを作っているところも多いです。初めからサクサク自分でできた朗らかタイプは、数ヶ月も続くと飽きてしまいます。また、家で新しいおもちゃを買った、家族で流行っている遊びがあるなど、園よりも家庭の中の方が楽しいと思っていると、登園しぶりに繋がります。楽しいことに目がない朗らかタイプには、砂場遊びや大きな工作など、家庭ではできない園ならではの楽しいポイントを話してあげると再び園に興味が向くでしょう。
真面目な優等生タイプ
几帳面で真面目な優等生タイプも、新年度はスムーズに行ける子が多いです。ルールをきっちり守りたい性格のため、先生のお話をよく聞いて、ルールに沿って園生活を頑張っています。そんな優等生タイプが行きたくないと言い出すときは、少し頑張るのに疲れたとき。家でわがままになったり、甘えることが多くなっていませんか?お母さんにとっては、園にいるときに自分でできていることは家でもちゃんとやってほしいと思うかもしれません。実は完璧主義の優等生タイプの子は、園では失敗しないようにとても緊張して過ごしています。その反動で家ではわがままになることも。時にはお母さんが着替えも歯磨きもやってあげましょう。赤ちゃんの頃のようにぎゅーっと抱っこして緊張を緩めてあげると、心が充電されて、また園でも頑張れるようになります。
行動力ナンバーワンのわんぱくタイプ
怒りも喜びも体全体で表現するわんぱくタイプは、もともと集団行動が少し苦手です。園ではお話を聞く時間や、順番を待つ時間があったり、一列に並ぶなど行動を制限されたりすることが多いです。体を動かすことで心のバランスをとっているわんぱくタイプは、十分に体を動かせないことがストレスになります。園以外の場所で、しっかり体を動かす時間を取ると落ち着きます。体全体をダイナミックに使える遊びがおすすめです。水泳や体操などの習い事がぴったり。朝ご飯の前に家でダンスを踊ったりして、一通り発散してから登園するのもおすすめです。
敏感で優しい繊細タイプ
元々人見知りが強く、新しい場所ではお母さんの影に隠れてしまう繊細タイプ。新年度は環境の変化が大きいため、毎朝大変だったと思います。数ヶ月経ってもまだ毎朝泣いている、という子もいます。やっと泣かずに行けるようになったと思ったのも束の間、またすぐに泣くようになって、、、を何度も繰り返す子がいます。このタイプの子は、小さな変化も大きな違いに感じているのです。例えば、新しいお友達が一人増えた、体操の先生が変わった、制服が夏服になったなど、大人にとっては変化とも感じないような変化にも敏感に反応しています。子どもが不安に思っていることは「そんなこと大したことじゃない!」と思ったとしても「制服が変わってドキドキするね」と気持ちに寄り添ってあげましょう。時間がかかりますが、必ず慣れるときはきます。年を追うごとに慣れるのにかかる時間は短くなっていくので、成長を楽しみにしましょう。
大人顔負けの職人肌 こだわりタイプ
赤ちゃんの頃から癇癪持ちで、怒ったように泣くことが多いこだわりタイプ。「園でお友達と上手くやっていけるかな?」と心配だったお母さんも多いでしょう。このタイプ、実は社会性が高いので、集団の中では周りと協調して過ごすことができます。しかしやはりこだわりたいポイントは持っています。園生活で諦めざるを得ないこだわり(例えばキャラクターの服を着たいなど)があれば、園以外の時間はめいいっぱいこだわらせてあげましょう。仕事を任されることにやりがいを感じるタイプでもあるので、園ではお花の水やりなどの仕事を任命してもらうと、責任感を持って前向きに登園するようになるでしょう。
5つのタイプに分けて、入園から数ヶ月後にやってくる登園しぶりの理由を考察してみました。「行きたくない」の裏側には、いろんな思いが隠れています。いくら親でも、はっきり言ってくれなきゃわかんないですよね。子どもたちも、なんて言っていいかわからず戸惑っているのかもしれません。この5つのパターンをヒントにして、言葉にならない「行きたくない」の裏側を覗いてみてくださいね。
「あれかな?」「こっちかな?」という視点で見られるようになる頃にはお母さんの視界も広がって、登園しぶりの悩みが軽くなっていたらいいな、と思います。